あらすじ
ドゥルーズの「リゾーム」、フーコーの「脱中心化」、バタイユの「蕩尽」、デリダの「ディコンストラクション」。80年代のニューアカデミズム、ポストモダンとは何だったのか? 世界を席捲した現代思想のキイ・ワードが、20年の歳月をへて、今よみがえる。新たに第5部を書き加えて、21世紀の思想状況に斬り込む「増補決定版」が、ここに登場! 現代思想はいま、どの地点にまでたどりついたのか。
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Posted by ブクログ
この本の成功した点というのは、これを読んでも、そのキーワード自体の概念、それによって何が見え、また見えなくなるのか、という点を理解することは出来ない、という所にあるのじゃないかと思いました。
要はこの本を読んでも「わかったつもり」にならない、ということです。そもそもここで出てくる用語(脱構築、脱中心化、オートノミー、公共圏などなど)というのは、思想家達が社会現象などに取り組む際の概念装置なわけで、彼らやその思想とこの用語というのは不可分なはずなので。
そこから離れた用語の一人歩きというのは、安易な一般化を招くし誤解も招いてしまう。
じゃあこの本ってなによ?って思うかもしれないけど、僕は現代思想についての(極めて簡略化された)入門書ではないか、と思います。