あらすじ
★「この本を読んだ人が勝者になる」『ユミの細胞たち』脚本家ソン・ジェジョン推薦
★世界を席巻する物語をつくる9つの方法
★刺激に慣れた現代、読者を熱狂させる方法は韓国発のストーリー術が知っている
★ドラマ歴30年!韓国の人気脚本術の先生が教える
韓国ドラマが世界を魅了する秘密、知りたくありませんか?
『梨泰院クラス』『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』など数々の名作を生み出し、世界中の視聴者の心を盗む韓国ドラマ。そんなストーリーを、どうしたら書けるのでしょうか。
30年の現場経験を持つ脚本家・ドラマプロデューサー、そして脚本術の先生として人気のパク・ソンスが徹底解説します。
刺激に慣れた現代で、読者の心をつかみ熱狂させるために必要なのは、まずは何よりも「キャラクター」です。「ストーリー」より先にキャラクターが大切で、また、そのキャラクターの性格は6つあるべきです。そして、ストーリーには9つのポイントが必要です。刺激になれた現代では、起承転結の4つだと少なすぎ、10だと多すぎだからです。
では、その9つのポイントは具体的にどうすればいいのでしょうか? それが知りたければ、ぜひこの本をご一読ください。
世界に響くストーリーを作りたいあなたへ、必読の一冊です!
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Posted by ブクログ
PIVOTで著者と本書が紹介されていて興味を持った。動画では韓国ドラマはなぜ世界的に受け入れられたのか?という文脈だったが、本書はそもそもの作家として必要な素養、売れるドラマの脚本の作り方等、定性面、技術面における作家・脚本家志望者への指南書だ。
定性面では作家は深い憐憫の情を持って、今の理解を理解・洞察することという点がすんなりと腹落ちできる内容で印象的だった。技術面では、ストーリーを破綻無く動かして、視聴者に納得してもらう為に「エンディングは作品が向かうべき目的地であり灯台」いう言葉が分かりやすかった。また、主人公には主人公自らが祭りの主役となり、本能、潜在意識、喜びや悲しみのエネルギー、夢、欲望、自由などが噴出する瞬間(作中では「カーニバル性」と表現されていた)が必要と言及があった。カーニバル性によって、人間味を感じる場面が出来上がるのだろうと思った。
Posted by ブクログ
著 パク・ソンス
韓国ドラマの脚本の作り方の本。作家としてのメンタリティであったり実践的な作り方であったりが書かれている。刺激を与え続けなければならない、というところに納得。めちゃくちゃ刺激的だもんね。飽きさせない作り方、それでいて破綻させない登場人物の作り方を学べた。普通に読み物としても面白いと思う。
Posted by ブクログ
韓国の映像作品は今や映画だけではなくドラマも人気で、さまざまなプラットフォームで話題作が公開されている。
本書は30年以上をその第一線で活躍してきた脚本家兼ドラマプロデューサーであるパク・ソンス氏による創作術の本。
特にドラマに特化した創作法が記されている。
面白いというか、結構ビックリするのは3幕構成はもう古くて今の韓国ドラマシーンでは役に立たないというもの(まあ、これ自体にはちょっとそうかな? と思う部分もあるのだけど)
3幕構成はオーソドックスなハリウッドエンターテインメント映画や、一部の映画には未だに使える。だがそれをそのままドラマに流用してもうまくいかないどころか、1話で切られると言う。
ドラマや映画が戦う相手のひとつとしてSNSで流れてくるようなショート動画がある。そういったすぐに見れる映像と対抗するためにはすぐに展開を用意しないと視聴者は飽きて、視聴をやめてしまう。
それくらい昨今はシビアになってきているのだと言う。
ではそのためにどういった構成を作ったらいいのか、というのが語られる。それは9つの山場を用意するというもの。
まあ『Save the Catの法則』なんかもそうだけど、この法則自体にまるまる入れ込めば傑作が作れる、というような簡単なものではないのだが……。
他にも優れたキャラクターの作り方もなかなか面白かった。
このあたりは結構普遍的な作り方も記されるのだが、それプラス複雑な現代で生きる人々が共感する立体的なキャラクターをどうやって作るのかというやり方として、『主人公には6つの性格を持たせる』や『主人公にはカーニバル(祝祭)性を持たせる』というのも新しいアプローチで面白かった。
創作術の本として、特にドラマ書きたい人には結構勉強になるんじゃないかと感じた。
日本の創作術関係の本ではドラマに特化した創作指南本は少ない気がするので。
勿論、映画の脚本書いてる人にも使える部分は多いと思う。
基本的に語り口が優しくて、脚本家という追いやられがちで弱い立場のことをわかっているので、そのなかでいかに立ち回るかとかも参考になる。
韓国ドラマを見ながらこの本を片手に作劇の構造を勉強するなんてのも身になるんじゃないかな。