あらすじ
一昔前までは当たり前だった「サービス残業」が違法とされ、日本人の労働環境は良くなっていると言われる。しかし実態は、残業申請をしようとすると上司から修正を命じられたり、裁量労働制の名の下にこき使われたり、という会社はいまだ多く存在する。
著者は大手企業に勤務しているとき、当然のように毎月80時間以上の残業をしていた。周囲の環境や上司の教えのせいで「サラリーマンはサービス残業するのが当たり前」と思い込んでいたのだ。絵に描いたような「社畜」だった。しかし海外赴任などさまざまな経験を積むことで、自分の考えがある種の「洗脳」であったことに気づく。
その後、著者は地方の企業に転職し、給料は下がったものの、多くの「自由な時間」を手に入れた。小さな出来事からこれまでになかった幸福感を得たり、新たな挑戦をする時間を得たりした。
そしてこれまでの経験をストーリー仕立てでX(ツイッター)に投稿すると、大きな反響を呼んだ。半年で約90本のストーリーを投稿し、実に40本以上の記事が100万インプレッションを超えている。1000万を超えた記事も2本ある。驚異的である。
投稿された記事の中から人気記事を中心にまとめ、書き下ろしも加えている。「残業」とは何か、「働く」とは何かを考える書籍。残業をなくす仕事術というより、定時に帰るモチベーションを高める自己啓発書。ただし重苦しい読み物ではない。ライトで読みやすく、考えさせられたり、ほろっとさせられたり、クスッと笑えたりするストーリー集である。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
心で読む自己啓発本でした
私も最近転職して、その前の環境も少しまひろさんと似ておりエピソードが共感することも多かった。
自分の前職の上司の事を思い出しながら読め、いつか成長してまた会いたいな〜と感じる心が温まったりほっこりするストーリーで読みやすかった❤️
Posted by ブクログ
上司との軋轢、終わらない仕事、厳しい顧客対応
これらの社会人エピソードを読んで「あるある!」と強く共感する一方で、私はここ3年で4回の転職、異動を経験してきました。
そんな私が本書から特に心に留まった3つの点についてまとめます。
1. 辛い時の「仲間」の存在
本書では、困難な状況に直面した際に上司や仲間と共に乗り越えるケースが描かれています。
私自身の社会人経験を振り返ると、残念ながらそうした「助けてくれる人」は周りにいなかったように思います。もしかしたら、そう思い込んでいただけかもしれません。
しかし、もし本当にいなかったのだとすれば、環境を変え続けている現在の私は間違っていなかったのかもしれない。そんなことを考えさせられました。
2. 時間管理と自身の「実力」
「定時までにできることこそが、自分の実力。時間に甘えるな。」という本書のメッセージは、非常に心に響きました。
昨年まで、私も業務時間外も仕事のことばかり考えてしまう日々を送っていました。その結果、3年連続でうつ症状に悩まされることに。
様々な学びを試みても打開策は見つからず、ようやくメンタルが落ち着いたのは、定時近くで帰れるようになってからでした。
定時を超えてまで仕事をしようとすることは、自分の実力以上のものを出そうとすることであり、無理がたたってしまう。
これは私自身の経験からも、まさにその通りだと痛感しています。
3. 行動の「軸」を見つめ直す
本書に明確に書かれているわけではありませんが、私が強く感じたのは「行動の軸」についてです。
残業を選ぶのも、定時で帰るのも、転職するのも、あるいは今の会社に残るのも、すべては自分の人生。
何を軸にして生きていきたいのか、本書は改めて自分自身に問いかけるきっかけを与えてくれました。
Posted by ブクログ
我々は時間がないことをもっと知るべき。仕事は限られた時間で成果を出す、変に時間があるから残業してしまう。
やりたいことを我慢せずにもっとやり、仕事だけに埋没せずに人生をもっと楽しもうという気になる一冊。
アイスクリーム食べて、夕陽が見たくなる