あらすじ
あの日、不思議な少女は僕の目を見つめてこう言った。「わたしには、未来の記憶があるの。」ピアノの音を失い、弟の才能に影を落としながらも懸命に生きる高校三年生の茂住歩人(もずみあると)。想いを寄せる空手女子との関係は曖昧なまま、未来の記憶を持つという不思議な少女の導きが、歩人の運命を大きく動かし始める。未来と過去が絡み合う三角関係のゆくえは――。切なくて儚いひと夏の青春がここに。(解説・杉崎亮)
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Posted by ブクログ
本当に、不思議な作家さんだと思う。
前作の『天才少女は重力場で踊る』がとても面白かったこともあり、今作も期待して読んだのだが、期待以上だったと言っておきたい。
ジャンルはファンタジーということになるのだろうか。
途中、頭の中で設定がこんがらがる感覚に陥りながらも、最後は何とかついていける、そして余韻に浸れる、という感じ。
ちょっぴり切ないけれど、時間が経てばきっといい思い出になる、そんなラストでした。
Posted by ブクログ
タイトル通りの青春小説。
ピアノの音だけが聞こえない少年。
未来を知っているという少女。
ちょっぴりSFチックなボーイミーツガールの結末。
作品は十分面白かった。
エピソード全体がちょっと影のある話だったこともあってか
シナリオがするっと進んでしまって
各キャラクターの味が薄味だったような印象はある。
Posted by ブクログ
ゲームを先にクリアしてから、本の方を読みました。その前提での評価ですが、このシナリオに綺麗な映像と音が調和しているゲームと比べると、文字だけで広がる部分が少ないですね。良い作品ではあるのでゲームの方で楽しむことをお勧めします。
Posted by ブクログ
タイムスリップ系のオチや、沙里=トキオ説などを想像していたが、全然違った。まさかビリーミリガンとは。
ストーリーはオチ以外良かったので、非現実的な結末が残念。実在しない弟のために馬車馬のようにバイトする高校生の子供に対して、こんなに自然体で接する事が出来る母親はおらんやろ。
Posted by ブクログ
高校三年生の茂住歩人は、未来の記憶があると言う天音沙里という同じ年の少女に学園祭で出会い、夏の長野でのペンションでのアルバイトを通じて、ピアノの音が聞けなくなった記憶に向き合っていく。
トキオという歩人の弟の存在
親友以上恋人未満の空手部の橘絵莉との関係
親友の空手部の安堂二郎ことアンジー
正直、友達が多ければ良いと言うものではないし、心を許せる人が1人、2人いれば良いなと思う。人付き合いが苦手な人の発想かもしれませんが。
一度限りの青春時代。もっと、満喫しておけばよかったなと思いました。
話の終わり方は普通かな。
Posted by ブクログ
ビジュアルノベルゲーム、という言葉自体知らなかったので何かしら…と思いながら読み始めました。
答える選択肢によって進む先が変わっていくのですね…!ゲーム版では別ルートを楽しめるとのこととても興味深いです。
ゲームだけ!小説だけ!ではなくて両方すると、より楽しい作品なのでしょうね。
トキオくんは実在してある弟ではなく、歩人の幼い頃の記憶。終盤になるまで全く分からなかったので驚きました。途中途中、友人たちの言動にも違和感がありましたが、最後そうだったのか!と綺麗な伏線回収で読んでいて面白かったです。
別ルートもですが、再びピアノの音が聴こえるようになった歩人のその後も読んでみたいなと思いました。