あらすじ
「○○は健康によい」「××を食べるとヤセる!」――その健康情報、ほんとに正しいですか? 世の中に広く流布している、食事、栄養、運動、体に関する話題を取り上げ、科学的な根拠や理論を紹介しながらわかりやすく解説。『UP』で好評を博した連載、待望の書籍化!
【主要目次】
はじめに(坪井)
第I部 食と栄養の「どうなってるの?」
第1章 糖質制限食って優れたダイエット法なの?(寺田)/第2章 タンパク質ってたくさん摂取したほうがよいの?(寺田)/第3章 コラーゲンはお肌にいいってほんと?(坪井)/第4章 グルテンフリーって体によいの?(寺田)/第5章 「体によい油」の正しい使い方は?(寺田)/第6章 トランス脂肪酸ってどのくらい危険なの?(寺田)/第7章 豚しゃぶって夏バテに効くの?(寺田)/第8章 コーヒーやお茶って体によいの?(坪井)/第9章 植物性食品って体によいの?(寺田)/コラム1 健康食品と医薬品って何がどう違うの?
第II部 運動と体の「どうなってるの?」
第10章 ホルモンってなに?(坪井)/第11章 男性ホルモンって毛髪によくないの?(坪井)/第12章 性差ってなんだろう?(坪井)/第13章 どうしてダイエットの後にリバウンドするの?(寺田)/第14章 有酸素性運動で脂肪を使わないと痩せないの?(寺田)/第15章 筋肉痛はどうしておこるの?(坪井)/第16章 トレーニング後のゴールデンタイムって存在するの?(寺田)/第17章 どうして食事を摂ると眠くなるの?(坪井)/第18章 ワクチンはどうやって効くの?(坪井)/第19章 花粉症の薬が記憶に関係するってほんと?(坪井)/第20章 がんは遺伝するの?(坪井)/コラム2 遺伝子検査ってなに?
おわりに(寺田)
引用文献
索引
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
健康に関する情報の正しい理解の仕方がわかりやすく書かれている。
人を不安に陥れて儲ける悪徳業者が数多く、中途半端な知識を逆手に取って騙されることがないように、可能な限り信頼度の高い情報で確認すべきである。
Posted by ブクログ
書かれている内容は非常に専門的で、文系の自分には理解が難しかった。なので適当に自分の興味のある所だけ読んでいた。そして結論は満遍なくいろいろな食品を食べることが大切という、非常にわかりやすいものでした。
Posted by ブクログ
糖質制限食とエネルギー制限食ではダイエット効果は同じだが、糖質制限のほうが食欲が減る。
タンパク質の摂取量を増やすと糖尿病の発症率が高い。
タンパク質は男性で65g、女性で50gは必要。
グルテンはセリアック病の原因になるが、それ以外の人はグルテンを制限しても意味はない。
トランス脂肪酸は、LDLコレストロールを増加させる。1日あたり2~3g以内に抑える。マーガリンやショートニングに含まれる。
加工肉と赤肉(牛、豚、羊、馬、ヤギ、哺乳類)を摂りすぎない。
ヴィーガンでパフォーマンスが向上するというエビデンスはない。特に問題が生じない、程度。
ホルモンには、ステロイドホルモン、ペプチドホルモン、アミノ酸誘導体ホルモン、がある。
男性ホルモンが脱毛を引き起こす原因のひとつ。運動をしてもテストステロンが一時的に増えるが継続的に高いことはない。
脳の構造は、男女で脳梁や前交連と呼ばれる部位で違いがある。
過酷なダイエットは、肥満者でも脂肪だけを減らすことはない。その結果、ダイエット後は基礎代謝が落ちている。
メタボリックアダプテーション=ダイエットによってエネルギーの危機的状況と勘違いして基礎代謝を落とす。甲状腺ホルモンの分泌が減少する。しかも、体重が戻った跡も簡単には治らない。ダイエット後は食欲が高まりやすい。
有酸素運動より、高強度運動のほうが体脂肪量の減少に効果的。運動後の消費カロリーが多い。食事性誘発熱産生が高まる。
筋繊維の損傷度合いが軽い場合は、筋肉痛は遅れて出るように感じる。
運動後にタンパク質を取るよりも、推奨量を1日で摂ることのほうが大事。
20251128再読
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タンパク質(アミノ酸のロイシン)は、mTORを活性化する。タンパク質の合成が高まるが、抗酸化酵素を減少させる。
筋トレで、タンパク質を大きく増やさなくても筋肉の合成は高まる。
オートファジーが弱まって古いタンパク質が貯まると炎症がおきる。運動は、筋肉の合成とともにオートファジーの働きを高める。
身体のタンパク質の1/3はファシアなどの細胞外にある。
消化には、物理的消化(咀嚼など)、化学的消化(消化酵素によるもの)、生物学的消化(大腸の腸内細菌によるもの)がある。
セリアック病と小麦アレルギーは似ているが違うもの。非セリアック・グルテン過敏症もある。
油はプラスするのではなく、置き換える。
キャノーラ油(なたね油)は、オレイン酸の割合が60%で飽和脂肪酸はオリーブオイルより少ない。
トランス脂肪酸のリスクは、リノール酸(大豆など)を摂っている日本人には少ない。
ハザードとリスクの違い。
アルコールもリスクは有るが禁止されていない。トランス脂肪酸も同じ。
コーヒーやエナジードリンクの効果はカフェイン。
カフェインの代謝はアルコールの代謝酵素と同じ。
赤肉や加工肉は心疾患やがんを発生しやすくする。
ヴィーガンではビタミンb12、鉄、亜鉛、カルシウムが不足しやすい。
スポーツ選手でも問題はないがパフォーマンスを向上する可能性は低い。
メタボリックアダプテーション=ダイエットによって体重が減って基礎代謝が落ちる以上に、危機的状況と認識して代謝が落ちる現象。甲状腺ホルモンが減少するからではないか。ダイエット後は、食欲が高まりやすく抑えにくくなる。
ファットバーニング理論によれば、有酸素運動が脂肪の減少に向いているが、高強度インターバル運動のほうが運動後の消費が増えて食欲が抑えやすく、脂肪の燃焼に向いている。
グリコーゲン1グラムには3倍の水が付着している。カーボローディングで1~2キロ増える。
運動中に脂肪を使う事自体は、重要ではなく、全体でどのくらいエネルギー消費が増えたか、による。
ファットバーニング理論は、運動直後に着目したもの。長い目で見れば意味がない。
筋細胞は、ミオスタチンを分泌することで筋細胞が増えることを防ぐ。トレーニングをやめれば筋肉量は減る。
運動後のゴールデンタイムは存在しない。一日を通じてタンパク質をとるほうがいい。
効果がある、という論文が出やすい。
まずは睡眠。
ワクチンは獲得免疫だけでなく、T細胞、β細胞が活性化する。
花粉症の薬は、記憶力を低下させる。