あらすじ
二年前に一度だけ身体の関係を持った二階堂財閥の御曹司・総悟の子を一人密かに出産した桃花。現在は新進気鋭のCEOとなった彼とは、とある事情から二度と会うつもりはなかった。しかし、ある日突然彼の部下から、多額の報酬を渡す代わりに、すっかりやさぐれてしまった総悟の専属秘書に戻ってほしいと依頼される。お金に困っていた桃花は、秘密を隠したまま再び彼の専属秘書として働くことに。ところが――「どうか、ずっと俺のそばにいてほしい」再会した総悟から、変わらぬ愛を告げられて……!? ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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Posted by ブクログ
一度だけ身体を重ねた相手との間に授かった命を、誰にも告げずに産み育ててきたヒロイン。
彼が「子どもを望まない人」だと知ったからこそ、離れる決断をした過去には、強さと同時に深い痛みがあったのだろうと感じました。
それでも子どものために前を向き、助けを求められる相手がいたことは、ヒロインにとって大きな救いだったと思います。
数年ぶりの再会後も、二人はすれ違ってばかり。
お互いを想っているのに、肝心なことほど口にできず、もどかしさが募ります。
「ちゃんと話せていれば違った未来があったのでは」と思わずにはいられませんが、
同時に、この離れていた時間があったからこそ、互いの想いの重さと覚悟がはっきりしたのだとも感じました。
ヒーローは独占欲が強く、不器用ながらも決して諦めない姿勢が印象的。
手放したくない、失いたくないという想いが一貫して伝わってきて、とても良かったです。
ヒロインも受け身になりすぎず、子どもを守るために選択し続けてきた姿に共感できました。
辛い過去と長いすれ違いを乗り越えたからこそ、
最後は家族三人で幸せになってほしいと心から思える結末。
切なさと愛情のバランスが取れた、読み応えのある再会愛でした。
表紙のイラストが物語の雰囲気にとても合っていて、
ヒーローの強さと独占欲、ヒロインの儚さが視覚的にも伝わってきたのが印象的でした。