【感想・ネタバレ】スリーピング・マーダーのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

若妻のグエンダがイギリス南部に買った趣のある家。訪れるのは初めてのはずなのに、なぜか見覚えがある。
ある夜ミス・マープルと彼女の甥夫婦とともに観劇をしていたグエンダは、かつてその家で起きたと思われる殺人のシーンを唐突に思い出し、それと同時に幼少期にやはりこの家に住んでいたということを確信する。分別のあるマープルは、殺人事件の真相を暴くと意気込むグエンダ夫妻を諌めるものの、二人の好奇心を止めることはできない。経験則から知らない方がいいこともあると知っているマープルと、知らずにはおれない若い二人の対比がクリスティらしくて非常に良い。
結局はマープルも夫妻をサポートするため動き出す。グエンダ夫妻とマープルはそれぞれにかつての関係者たちを訪れ、殺害されたと思しき女性はヘレンという名のグエンダの継母だということが判明する。ヘレンはグエンダの父と離婚してどこか外国へ行ったと思われていたが、本当は殺されているのかもしれない。だとすると犯人は一体誰なのか。三人は「彼女の生涯における男たち」を辿っていく。
普通のフーダニットと異なり、そもそも殺人が本当に行われたのかということがスタートでありゴールでもある。
「若い男女を優しく見守る」スタンスは、ポアロにもマープルにも見られるクリスティの持ち味。

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2024年05月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何となく「復讐の女神」と似たタイプかな?と思っていたら大当たりだった。家の庭に埋めていたのも一緒で怖〜…となった。しかしリード夫妻が無事で良かった。最後にマープルが助けてくれたのが嬉しい。マープル最終作まで読んでしまったので寂しい…。

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2024年02月03日

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回想の中の殺人
久しぶりに犯人あてに成功
ブランデーくらいでやっと怪しみ始められたが
ミス・マープル初めて読んだけどこれが最後の事件らしい
信用しやすい人間の目を通して事件が描かれると全く違ったものになってしまう
恩田陸が解説なのもよかった

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2022年02月05日

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記憶もないほど幼い頃に過ごした海辺の快適な家、おぼろげながら幸福な印象にそぐわない惨劇の場面…曖昧な中から浮かび上がる明暗のコントラストが魅力的。オカルト的な要素は珍しいけど、心地よさと怖さを結びつけるところがまさにアガサ。クレプスキュールレーベルのfrom Brussels with loveというアルバムに入っていたHelen’s songというきれいだけど背筋が寒くなるような曲を思い出した。謎解きは定番的なため、リリーが手紙を書く時点で死亡フラグ+相談相手=犯人確定。この犯行のトリックも読めた。テニスネットのエピソードで元の事件も確信。新たな死者が出たのは気の毒だけど、若い命を断たれ汚名を着せられたヘレンのためにはせめて真実が明らかになってよかった。復讐の女神と同じ話で、今の時代ジェンダー問題になるけど、こういう事件は犯人が男性ならしっくりくる(女性ならライバルを襲う)。ミス・マープルはおとり捜査が好きみたいだけど、動く指のミーガンの時みたいに事前調整してあげたほうが良かったと思う…ウォルター・フェーンの家に死人がいる気がすると言うグレンダの直感はガセだったのか、「マギンティ夫人は死んだ」のアリアドニ・オリヴァ的なオチはなかった。

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2021年09月18日

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ニュージーランドからイングランドにやって来た新妻グエンダ。イングランドで家を見つけ改装を始めるがイングランドに来たことがないはずが家に関する記憶が蘇り始める。記憶にあらわれる遺体。ヘレンと言う名前。夫ジャイルズと調査を始める。実はイングランドで住んでいた事があったグエンダ。南アフリカからイングランドへの帰国中にヘレン・ケネディと再婚していた父親ケルヴィン・ハリデイ。グエンダの購入した家に住んでいた夫妻。ヘレンの兄ジェイムズ・ケネディが語るヘレンの駆け落ち。ヘレンは駆け落ちしたが自分がヘレンを殺したと主張し精神病院に入れられた末に自殺したハリデイ。男関係が派手だったヘレン。ヘレンから来た手紙。ミス・マープルの調査。

2009年12月16日購入

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2015年05月28日

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真犯人は「やっぱりね……」という感じ。
ただ「情報をコントロールする」その巧みさには、全く気が付かなかった。

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2021年12月29日

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