あらすじ
アルミ等からレアメタルまで、近い将来に産業構造の現状維持を許さないほどの値上がりを見せる可能性が高いといわれている。すでに中国を震源とする資源獲得戦争は進行中であり、日本も必然的にこの戦いに参戦せざるをえない立場にある。戦争をするにはまず地図、そして戦略が必要である。資源獲得戦争を遂行するための情報収集、戦略の構築について、危機とその克服を具体的に説く。
大反響『メタル・ウォーズ』(2008年度日経BP・BizTech図書賞受賞)に次ぐ第2弾!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
金属や穀物などの資源が場合によっては戦争まで引き起こすほどのものだと言うことは前々から知っていましたが、こうして改めてこういう本を読んでいうと、その事実がまざまざと突きつけられる思いがします。
『メタル・ウォーズ』の続編です。 この話はいまや穀物や水を始めとして地球上のあらゆる資源を食いつくさんまでに成長した巨龍、中国と『恐竜』に例えられた欧米の資源メジャーが世界中でレアメタルを奪ってまるで共食いさながらの血みどろの『資源争奪戦争』を繰り広げるさなか、今や「ニワトリ」と成り果てて彼らのおこぼれを啄ばむしかなくなった日本の大手商社についても書かれています。
いやぁ、これを読んでいて空恐ろしくなりました。かつては『ものづくり大国』といわれた日本も、それは昔のこと。さらに元手となる資源はすべて海外に牛耳られているという現実。去年は南アフリカでサッカーのワールドカップが行われていましたが、そのアフリカで算出されるレアメタルを牛耳っているのはむちゃくちゃなリスクをとって進出している 中国系の企業です。
おそろしいですよ。ほんとうに。この本を見てロンドンにあるLMEのリアルタイムの銅やレアメタル系のチャートの値動きを見たくなりました。