あらすじ
生きた、
悩んだ、
出会った
「程よい加減」で生きることが、最も自分らしいということである。
本書を上梓するのは、未だ「旅の途中」とはいえ、これまでの人生を「生きた」「悩んだ」「出会った」という三つの言葉で要約し、「生きる証し」としたかったからである。
『生きるコツ』(2020年)、『生きる意味』(2022年)に続く「生きる」シリーズ第3弾。
ミリオンセラー『悩む力』をはじめ、数多くのベストセラーを持つ政治学者が、現代における「老い」の意味と可能性を追求する。
生きてゆくための道標となる姜流哲学の真骨頂。
コロナ禍を経て、生まれ故郷・熊本に終の棲家を定めた筆者が、日々の暮らしを通じて幸せとは、生きることとは何かを丁寧に綴る。
世界各地で戦争や武力紛争が続くなかで、私たちはどう生きればよいのか。
筆者の人生経験が色濃く反映された、味わい深いエッセイ集。
親交のある女優・小山明子さんとの対談も収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
スタンダールの「生きた、書いた、愛した」になぞらえ、著者・姜尚中さんが自らの人生を「生きた、悩んだ、出会った」と語ります。
「生きた、悩んだ、出会った」と著者は言います。
私はどうかと考えると、以前読んだ本に書かれていた、三浦綾子さんの幼なじみ・前川正さんの遺書の一節——「生きるということは苦しく、又、謎に満ちています」。
「悩む」より「謎」という言葉の方が、自分の実感に近い。なぜこの出会いがあり、なぜ別れが来るのか。努力しても答えの出ないことが、人生にはある。そのわからなさごと抱えて生きるのが、人生なのかもしれない。
印象深かったのは、「10年後、20年後、30年後の世界をこの目で見たい。それが今の自分にとっての生きる意味だ」という一節。読みながら、「ああ、私も」と思いました。立派な使命がなくても、"この先を見届けたい"という願いが、十分に生きる意味になる。
「生きる意味」とは、何か立派な答えを見つけることだけではない。「この先の世界を見てみたい」という切実な願いもまた、十分な生きる意味になる。人生は謎に満ちているからこそ、もう少しだけ未来を見届けてみたくなる。そんな静かな感動と前向きな想いを与えてくれました。