あらすじ
封印されたあの庭には、決して入ってはいけない──。幼い頃から憧れていた、優しい従兄の宗司(そうじ)と同居することになった稔(みのる)。けれど、日毎に募る仄暗い想いを持て余した稔は、ある夜禁断の庭へ足を踏み入れてしまう。ところが、庭の茶室で自慰に耽る稔を目撃した宗司は、様子が一変!! 「なぜここにいる」と猛々しく稔を抱いてきたのだ。宗司の激情に、稔は歓喜と恍惚の中で陵辱されるが!?
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Posted by ブクログ
従兄弟を「兄さん」と呼んでます。ある意味「家」に縛られた血が織りなす物語です。何が「檻」なのか。そこで何が起こったのか。静かに恋模様は綴られていきます。
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封印されたあの庭には、決して入ってはいけない―。幼い頃から憧れていた、優しい従兄の宗司と同居することになった稔。けれど、日毎に募る仄暗い想いを持て余した稔は、ある夜禁断の庭へ足を踏み入れてしまう。ところが、庭の茶屋で自慰に耽る稔を目撃した宗司は、様子が一変!!「なぜここにいる」と猛々しく稔を抱いてきた!!宗司の激情に、稔は歓喜と恍惚の中で陵辱されるが。
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出ていたキャラたちは皆どこか変わっていたが、本書の雰囲気が好き。
「危ない行けない」と自分に言い聞かせながら少しずつ檻に近づいてくるという感じがなんとなく好き。だいたい、人間はそうゆうもんだろう。
「ごめん。私、どうしても〇〇を××にあげたいの」←恐るべしorz
Posted by ブクログ
ちょっと不思議テイストの話。
稔の元に突然おばが訪ねてきて、同居をして稔に仕事を手伝ってほしいと言ってきた。
ある理由から美大を中退し、会社社長だった父親の残された蓄えでほそぼそと母と二人で生活をしていた稔だったが、体の弱い母の面倒を一人で稔が見るのは大変ということもあり、その話を受け入れることにした。
実は、おばには息子が一人いて、稔は、従兄であるその息子・宗司に許されざる想いを寄せていた。
当然、この想いを伝えるつもりはなかったものの、その宗司と一つ屋根の下で暮らせることになって、稔は喜んでいた。
けれど、宗司に優しく接しられるたびに日毎に膨らんでいく想いを持て余し、稔はその想いを発散するために、かたく入ることを禁じられた庭に足を踏み入れる。
とあるお寺の茶室を真似て作られたという茶室があるその庭は、鍵がかかっているわけでもないのに、入らないように、と昔からかたく言いつけられていた。
その庭で稔が時間を過ごすうちに、茶室の中で誰かが生活していた気配を感じ取るようになる。
そして、屋敷の人たちの奇妙な態度。
普段は優しい人々が、その茶室のことになると態度が一変するのだ。
そんなある日、稔が茶室にいるところを見た宗司は態度を一変させて襲いかかってきて……
という話でした。
作者さんとしては、ちょっとうっすらホラーテイストな感じの話にしたかったんだろうなーというのはよく伝わってきました。
真っ当に見えるけど、みんなちょっとずつ歪んでいてうすら寒い的な感じ。
でも、個人的にはもう一つだったかなーと思います。
もうちょっと幽霊みたいにいるのかいないのかわからない痕跡を感じさせるとか、後はもう少し登場人物が思わせぶりな行動をしてくれるとよかったかもしれません。
ホラーというか、背筋をぞくぞくさせるにはなんと言っても、登場人物の行動が正直過ぎる感じがちょっとしました。
何にせよ、そういう感じの話ってかなり難しいと思うので、仕方がないかなーと思ったりもします。