【感想・ネタバレ】なぜ罪に問われた人を支援するのか? 犯罪行為を手離す方法をさぐるのレビュー

あらすじ

罪に問われた人=〈当事者〉と彼らを支える人=〈支援者〉6人がみずからの生活史を語る異色のインタビュー集。

それぞれの語りを通じて、刑事司法のあり方と犯罪行為を手離す方法をさぐる。

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Posted by ブクログ

めちゃくちゃおもしろかった。多くの人に読まれてほしい。この本の導入部にあるように、わたしはそもそも全人可能性としての考え方と犯罪抑止との二つの目的から死刑には反対だし前科者支援を支持してる

ホームレス支援もそうだけど、誰でもどんな人でも自分の意思とは無関係に罪を犯してしまう可能性はゼロではなくてとても些細な発端で犯罪者になることはあって、法に触れずに生きてこれてるのはたまたまなんだし。
異常犯罪とかの場合は、その人間を分析することで遺伝子上や脳機能上で原因が判るかもしれないし、類似犯罪の犯人の成育環境を分析することで原因につながる何かの共通項が見つかるかもしれないしさ
再出発支援とせっかく目の前にある医学研究素材の有効活用という、天使と悪魔みたいな両極端だけどいずれにしても犯罪行為へのルート分析はもっと進んでいいと思う

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2025年02月16日

Posted by ブクログ

【目次】

 Ⅰ 犯罪行為をしないことがあたりまえの生活に
第1話 「やっぱ食べられてたから。する必要がないっていうか」
第2話 「悪いことやめたほうがいいんじゃないかな。悪いことやめるんだったら今日からやめるかみたいな」

 Ⅱ 犯罪行為を手離すために
第3話 「自分みたいなボロボロの人間でも最初から大事にしてくれた」
第4話 「毎日お風呂に入って、好きなときに横になってとか、ごくあたりまえの生活。その生活を守りたいから仕事をする」

 Ⅲ 犯罪行為経験者を支えるために
第5話 「加害者って何も思わないけど、被害者ってこんなに悲しんでるんだ」
第6話 「悩み事がなくなっていくことっていいことじゃないですか。刑事司法の問題って、やっぱりすごい悩み事でしょ」

 Ⅳ 六人の生活史から見えてくるもの
犯罪行為を手離す方法をさぐる
1 犯罪行為に至る(/を続ける)要因
2 犯罪行為を手離す要因
3 なぜ、罪に問われた人を支援するのか?
4 罪に問われた人、支える人の生活史から何を学ぶのか?

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2024年12月28日

Posted by ブクログ

新書の「贖罪」を読んで、おおよそ似たテーマの本著にも関心を持ったのだが
インタビュー形式での生の声に近いかたちというコンセプトであるためか、改めて前著の文通形式でのやり取りの中で醸成された思考の束のようなものが稀有なものであると感じられた。

エピソードとして興味を惹かれるものもあるが、生まれや家族構成から辿り、罪を犯す過程からその後のあり方を捉えるにあたって、支援者の存在について焦点を当てているとはそれほど感じられず、以前見た受刑者特集の番組の構成について「受刑者としての生き方にフォーカスがなされていて、被害者への向き合い方(贖罪)について触れられていないのではないか」といった視聴者の声があったことを思い出し、鬱憤などのようなものを部外者として特別抱くわけでもないが、またそれは違うベクトルなのだと感じた。

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2024年10月27日

Posted by ブクログ

罪を犯した人や支援者の話がとても貴重でした。

安心して過ごせる場所や人の出会いがあれば、もしかすると人は罪を犯さないのかもしれないと思いました。

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2024年10月20日

Posted by ブクログ

自分ではどうしようもない悪循環に陥ってしまう事は誰しもがあることで、そこから逃れる為には誰かの助けがない限りなかなか這い上がれないのだろうな

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2025年02月17日

Posted by ブクログ

印象に残ったのは、漫画ではかっこいい不良はシンナーやらないから俺もやらない、というところ。不良漫画読んで不良になるなんて漫画みたいな話がほんまにあるんやとぞわぞわした。

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2025年01月17日

Posted by ブクログ

罪に問われた人の支援に焦点を当てた本、なので贖罪がどのように行われるか? といった事は書かれておらず、彼らをいかに連鎖する犯罪行為から救うか、どうやって社会復帰させるか? が書かれているが、当事者のインタビューに関しては「でもあなたの犯罪で傷つき、怒った人いますよね? 怖くなった人いますよね?」と口調強く問い詰めたくなった。
彼らにも様々な背景があって、悪事に手を染めたというのはわかるし、そういった負の連鎖から人を救い出すの支援をしている人たちがいる、というのは興味深く読めた。ただ、やはり生きてさえいればどんな人生でも笑える日も小さな幸せを実感できる日がある。犯罪に巻き込まれ、亡くなった人やその家族にはそういった瞬間は永遠に奪われるのだ、と思うと複雑な気持ちである。なんとも言えない。

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2024年11月12日

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