あらすじ
私はいまから人を殺しに行く――。貞淑な妻はなぜ変貌したか? 鬼となった女の大胆不敵な罠。予期せぬラストから、あなたは目をそらせない!
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Posted by ブクログ
身勝手な女性に振り回され夫婦の危機が訪れる。最後まで旦那を信じ、旦那の信念全てに惹かれていた妻がとった行動は常軌に逸している。
半日で読める本だけど、やっぱり好きな作家の1人だ。
Posted by ブクログ
本作は、「優しさ」という名の自己中心性と、結婚の責任を放棄した男の愚かさを、容赦なく描いた物語だった。
主人公・聡乃の夫である融也は、一見ソフトで優しそうな男だが、実は無責任で覚悟のない典型的な人物。47歳のキャリアウーマン・モナミが「癌で余命がないから仕事の整理
をする為に一年間そばにいてほしい」と頼んだのをきっかけに、会社を辞めてまで彼女の下僕のように尽くし始める。妻である聡乃を置き去りにする、聡乃も最初から嫌な予感を持ちながら融也の脆弱性を配慮し言いたいことを我慢してしまう。
融也の事を高校時代から大切に宝物のように思っていたのに、モナミにとって融也はビニール傘のような薄っぺらい一時凌ぎの男呼ばわりされる。このシーンは胸糞悪くなった。私も理想化して神格化し喉から手が出る程会いたくて堪らない人のことを別の女に「彼に全部させたら良いわ」とまるで自分の家来かのように言われた経験がある。私の神はそれを笑顔で受け入れていた…承認欲求の塊化になり下僕に成り下がって悦に入る醜態は途方もなく私を惨めな気分にさせた。
モナミもまた、傲慢で自己中心的な人物として描かれている。既婚者の男を金と「絶望」で買い、自分の下僕にし、最後には「なんで?」という顔をする。彼女も「私は特別だ」という幻想を抱いていたことが、悲劇の要因の一つとなっている。
読んでいて最も胸に刺さったのは、自己犠牲の名の下に大切な人を深く傷つける愚かさだ。融也の「優しさ」は結局、妻の人生をめちゃくちゃにし、自分自身も破滅させるだけのものだった。聡乃も夫に依存し、子どもを諦めるという大きな選択を「夫のため」に我慢していたことが、悲劇をより深くしている。
この物語は、
- 一見優しそうな男の危うさ
- 期待や依存がもたらす裏切りの痛み
- 「選ばれた」という幻想の危うさ
を、痛いほど教えてくれる。
特にNPD気質の相手に消耗した経験がある私にとっては、現実ではできなかった復讐を代わりに果たしてくれたようなカタルシスがあった。
Posted by ブクログ
専業主婦を夢みる妻、聡乃。
甲斐性はないが優しい夫、融也。
余命わずかな女性デザイナー、モナミ。
この3人の人物が軸となり物語が展開します。
現実には起こりえない様な設定ですが、面白い。
今で言う所の草食系男子、融也の行動に苛立ち、自己中心的なモナミの行動に同姓として怒りを感じ、そして聡乃に感情移入しながら飽きる事無く読み進める事が出来ました。
ラストの展開も予想外で、ある意味、胸がすく様なスッキリとした気分になれます。
Posted by ブクログ
背表紙の紹介文に「予期せぬラスト」とあったので、何だろう実はプロローグの私は聡乃じゃないとか? 聡乃の推測が実はみんな外れていて、あっと驚く真相が…などと思いながら読んでしまったので、スカッとしそこねました。「大胆不敵な罠」とか、書くべきではないのでは。せっかく作者が行間紙背で匂わせているものを…。
先入観なしで読んでいたら、バカ夫とバカ女にチョロいと思われてノーマークだった妻が腹くくって二人を破滅させる、ブラボー!! なお話です。それでも旦那のこと好きなの? 人が良すぎない? という読者のもやもやを一気に晴らしてくれます。旦那に向かって言う「待ってるから」にゾクゾク。
Posted by ブクログ
三十六歳の聡乃の夫の融也に仕事を紹介していた四十六歳の女社長が、余命僅かを理由に一年程泊まり込みをして欲しいと請う、命の話にした持って行き方がずるくて、思わず聡乃に感情移入した。この世界が好きでないから子供を残したくない融也の浮気を許し、彼を軽んじた女社長と子供は許さない、相愛の狂気も引き込まれた。
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専業主婦を夢みる妻、聡乃。甲斐性はないが優しい夫、融也。余命わずかな女性デザイナー、モナミの介入によって夫婦の幻想が奪われたとき、聡乃は変貌する。鬼となった女の大胆不敵な罠とは…。モナミの殺人。奇妙だけどうす怖い内容、狂気って凡人にもあるんだな。
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プライドを傷つけられた女性の変貌。まさに鬼(笑)
夫と以心伝心と言いつつ、チラチラとヒントをほのめかして思い通りに操縦しようという計算がなんとも…
Posted by ブクログ
著者の作品を読むのは初めて。融也の不倫により愛情が憎しみに変わる聡乃の心理描写が、こういう風に考えてもおかしくないなと納得でき、とにかく怖かった。