【感想・ネタバレ】宵山万華鏡のレビュー

あらすじ

祇園宵山の京都で、誘い込まれた妖しい迷宮。夏までの期間限定サークル「祇園祭司令部」に集まった学生たち。変人ぞろいの彼らが用意した大舞台、いったい何をたくらんでいるのか?(「宵山劇場」)。「祇園祭宵山法度」で現行犯逮捕。連れ去られた藤田の地獄めぐりがはじまった……(「宵山金魚」)。吃驚仰天の新世界! 6つの物語が交錯し妖しくつながっていく連作中篇集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

宵山を舞台にいろいろと不思議なことが起こる連作短編集。
前の話で疑問だったところが次の話に出てきたり、同じ出来事が別口から語られたりとちゃんと連作してた。

私は宵山とか、京都とかについてあまり造詣が深くない。
でも、なんか不思議なことが起こりそうな雰囲気は似合うと思うし、十分楽しめた。

お祭りの人混みの中ではぐれちゃうのは良くないですね。本当に。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

先に「夜行」を読んじゃったから少し似てるものを感じたけどこっちのが全然古いんだね。森見さんのこういう繋がってなさそうで繋がってる、みたいな話だいすき。祭りの喧噪に紛れて不思議なものが紛れるっていうのよくあるけど森見節が効いてて楽しかった。京都を旅したくなったな~。

金魚の話で脳内がポニョの妹たち?浮かんだ(笑)

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2024年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2024年
鑑賞作品 No.3

《感想》
森見ワールドにおける二系統の融合。
背筋がゾクっとするような静寂の奇怪な世界とコメディーチックなドタバタ奇天烈劇場を同時に楽しむことができる作品だろう。

すべてが横につながっているようで、見る角度によって様々な形に変形して、全く異なるものを見ているような浮遊感。
まるで万華鏡を覗いているようだ…
いや、どちらかというと万華鏡によって私たちは見られている側かもしれない。。

《印象に残ったシーン》
▼ 妹が宵山様たちに付いて行こうとするシーン
宵山様たちがぷかぷかと浮かぶ様が脳裏に浮かぶ。
そこにお姉ちゃんが妹を連れ戻しにするシーンが、非常にドラマチックで現実的でハラハラドキドキしてイイ!!
宵山様たちが人と人の間をすり抜ける描写や手汗の描写は実感をもって想像できるほど繊細で具体的。
最初の疑問が最後に回収されるのもいいし、かといって理解できたかというともやもやが残るのも、森見さんのやめられないところだ。

《MVPキャラクター》
▼ 乙川さん
偽宵山では無意味に壮大なドッキリを仕掛ける仕掛け人。
一方、骨董屋としてはあちらの世界とこちらの世界を仲介する商売人として、主人公の前に現れる。
同じ人間とは思えない強弱に惹かれるなあ。

《ぐっときたフレーズ》
藤田「こんなことをして何の意味があんの?」
乙川「よくぞ訊いてくれた。意味はないね、まったく」

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2024年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

京都の実際の街並みを想像しながら読むとリアリティがあって、よりゾクゾクする。
宵山をテーマにしたホラー。
森見さんらしい、京都と摩訶不思議を織り交ぜた感じ。
いつもと違うなと思うのは、各短編を読み進めるごとに、宵山の真相がわかっていくこと。若干ミステリーチックな感じが珍しいなあと思った。 

-----ネタバレ------
姉妹妹:宵山さんに連れ去られかける
藤田くん:乙川くんに宵山様に処刑されるドッキリを仕掛けられる
小長井くん:乙川くんのドッキリの助っ人バイトとして奮闘
河野画伯:昔、娘が宵山様に連れ去られる
ある宵山の日娘を万華鏡で見てから自分も宵山の日から抜け出せなくなる
→娘と宵山様になった??
柳さん:宵山様の万華鏡のガラス玉の部分を持っていたせいで、宵山の日から抜け出せなくなる

【宵山の真相の原理】
赤い着物の女の子たち(宵山様)に連れ去られると、宵山の日から抜け出せなくなる。
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姉妹、おじさん、若い男性と女性、いろんな登場人物目線で物語が進んでいくのが面白い。

でも、乙川さんが藤田くんにかける、祇園祭司令部の宵山法度に違反して、宵山様に処刑されにいくっていう盛大なドッキリは、今まで見てきた、「夜は短し歩けよ乙女」「四畳半神話大系」を彷彿とさせた。笑
ここだけ、伏線もほとんどないからおまけページ的な感じなのかな?

おもしろかった!
だんだん情景描写をちゃんと落とし込んで読むのが苦手になってきてて、それは私の問題だけど残念

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2025年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃくちゃタイムリーだった。大体群像劇だったけど違うところもある。ホラー味のある方が本のメインっぽかったけど、イタズラいっぱいのふざけてる話の方が好き。

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2024年07月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一章一章が40ページほどの短話集であり、集中力のない自分でもとても読みやすかった。全体の構成は桐島部活やめるってよのような一つの出来事について多面的な視点から眺める感じ。
四畳半が大好きなので、無限ループネタがあったり小津のような乙川が出てきたりと既視感を感じつつも楽しめた。
最後の宵山万華鏡はフィクション色が強くて上手く話についていけなかった感がある。大坊主とか舞妓とかは乙川たちの演出じゃなかったの?あれ?
全体として宵山に関する知識、京都の地名に関する知識があればもう少しリアリティを持って読むことができたかもしれないと思った。

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2023年09月14日

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