【感想・ネタバレ】グレイト・ソングライター・ファイル 職業作曲家の黄金時代のレビュー

あらすじ


主に50~60年代にヒット曲を量産した職業作曲家の物語

キャロル・キング&ジェリー・ゴフィン、ジェリー・リーバー&マイク・ストーラー、バート・バカラック&ハル・デヴィッド、バリー・マン&シンシア・ワイル......。オールディーズのポップス好きはもちろんのこと、洋楽を愛好する人ならば一度は聞いたことのある名前だろう。いずれも職業作曲家と呼ばれる人たちである。ビートルズの登場によって自作自演が当たり前になるまで、ポップスの世界ではこうした職業作曲家が曲を書き、シンガーが歌うのが当たり前だった。つまり分業制だったのである。50年代後半から60年代前半は職業作曲家が大いに活躍した時代だった。多くのプロのソングライターがヒット曲を量産していたのだ。自作自演系のアーティストが赤裸々に私小説的な心情を吐露するパーソナルな表現とは一味違い、歌詞とメロディだけを聞いて、いい曲だとしみじみ思える感触。作詞作曲のプロフェッショナルが普遍的なテーマのもと、職人技を駆使して紡ぎ上げた豊潤で味わい深い表現。近頃ではあまり出会えなくなってしまったこの種の妙味がこの時代の歌にはあった。そんな歌を書いたソングライターたちのプロフィールや作曲技巧について綴ったのが本書である。今改めてソングライターという存在に注目してみるのも悪くないだろう。職業作曲家に関するまとまった文献はほとんど存在せず、サブスクで簡単に音源が聴けるようになった今だからこそ、参考文献として望まれる一冊。萩原健太が電子雑誌『ERIS』に連載する「ソングライター・ファイル」を書籍化。

◎Contents
イントロダクション
ジェリー・リーバー&マイク・ストーラー
シド・テッパー&ロイ・C・ベネット
ドク・ポウマス&モート・シューマン
キャロル・キング&ジェリー・ゴフィン
バリー・マン&シンシア・ワイル
ニール・セダカ
エリー・グリニッチ&ジェフ・バリー
バート・バカラック&ハル・デヴィッド
バート・バーンズ
ジミー・ウェッブ
ローラ・ニーロ
ポール・ウィリアムス
リチャード・カーペンター
ベニー・アンダーソン
デズモンド・チャイルド
村井邦彦
筒美京平

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Posted by ブクログ

音楽評論家で『いか天』審査委員長や米米CLUBのプロデューサーでもあった著者が2014年からオンライン雑誌に連載していたものをまとめた本。洋楽系の音楽ファンにはたまらない顔触れが17組紹介されています。
キャロル•キングのような、シンガーソングライターとしても成功した人も含まれているけれど、一般の方には「?」という人も含まれています。例えばベニー•アンダーソン(ABBAの一人。『ダンシング•クイーン」なら知られてるかな)。デズモンド•チャイルド(リッキー•マーティンの一連のヒット曲の作者…より、カバーした郷ひろみの"アチチ…"の作者と言えば分かるか)などなど。
サブスクやYouTubeがある現在では"職業作曲家"と呼べる人は絶滅危惧種なのかもしれません。しかし、何も無い所からメロディを紡ぎ出す事に特化した曲作りをしていた人達の歩みを知る事は、豊かな音楽世界を味わう最良の友だと思います。"何億回再生"とか達成していても、“世上に全く知られていないヒット曲”が溢れる時代になりました、正直言って。たまには“温故知新“に、こんな本いかがですか。

"福生の仙人"のお言葉を胸に、今日も趣味趣味ミュージックを聞こうと思います。
【音楽に 良いも悪いも無かりけり それ聴く人の 耳に合わねば】

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2025年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人気コンポーザーの紹介を兼ねたガイドブック。
登場するのは、キャロル・キング、バリー・マン、ニール・セダカ、バート・バカラック、ジミー・ウェッブ、ローラ・ニーロ、ポール・ウィリアムス、リチャード・カーペンター、デズモンド・チャイルド、筒美京平などバラエティに富む。
個人的には、ニール・ヤング、ニール・ダイアモンド、ポール・サイモン、エリック・カルメン、クリストファー・クロス、ルパート・ホームズ、都倉俊一、ユーミンなども気になるが、おそらく本人自身が歌うより楽曲提供の方がメインなのを職業作曲家と呼ぶのか!?

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2025年04月23日

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