あらすじ
2025年にGDPが日本を超えることが確実視されているインドと、経済力に翳りが見えてきたと囁かれている中国。
人口の多さに共通点がある両国だが、日本にとってインドは中国の「代わり」になるのか――
・IT大国の背景に見え隠れするカースト制度【インド】
・加速する国民の国外脱出【中国】
・貧困層が7000万人超【インド】
・経済低迷でもまだまだ強い製造業【中国】
など、第一生命経済研究所の主席エコノミストが、産業、政治体制、宗教などあらゆる側面で徹底比較。
今後の経済を展望する上で無視できないインド・中国について、知っておくべき基礎知識がすべて詰まった一冊です。
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Posted by ブクログ
インドは全体では出生率は2.0だが、所得水準が高い地域は低下が顕著。
インドも中国も産み分けで男性が1割も多い。インドのダウリー(持参金制度)が邪魔をしている。子供を生む女性が少ないので、想定以上に出生率が下がる。
インドは製造業比率が低い。農林漁業より低い。
2000年問題で、インド人エンジニアが注目されるようになった。
3000を超える工科大学や工学部がある。
インドの特許法では物質特許が認められていない。新規化合物を別の製造法で作れば特許に触れなかった。2005年特許法では導入されたが、2番目以降の用途に認めない。インド国内ではジェネリック医薬品の生産が可能。
自動車の生産は世界4位、販売は3位。マルチ・スズキ・インディアが半分を占める。
中国では国有企業の存在感が大きい。インドでは財閥の存在感が大きい。相続税がない。富裕層の海外移住を阻止することと、海外にからの富裕層の移住を狙っている。
中国の土地は使用権売買。地方政府にとっては重要な財源。中国人は暗黙の政府保証があると思っている。
インドは全方位外交、非同盟主義。
モディ政権の高額紙幣の廃止は失策とされている。物理的に不足したことで経済が混乱。逆に金融包摂は進んだ。
貧困率は低下しているが、依然として7000万人を上回る。
中国の頭脳流出はかつては3/4だったが、今は2割程度。働く場所が増えた。
インドは、頭脳循環が生まれている。
日本は中国への依存度が圧倒的に高い。中間財だけでなく、中間財の部品などにも及んでいる。
インドの地理的距離が訪問者数の伸び悩みに繋がっている。
つ動くの定年は、男性60歳、女性55歳(50歳)と世界的に見て低い。生産年齢人口はすでに低下している。
インドの労働法制では労働者の保護が厚い。非正規雇用が多い。
インドには、中国にはない民意を反映する場がある。