【感想・ネタバレ】想うたのレビュー

あらすじ

北村匠海、石井杏奈、古川琴音、鈴木伸之、矢本悠馬らが出演する、感動のCMシリーズ「想うた」が、ついに連作短編小説になって登場。1編1編の物語がつながり、「人を想う」という大きなテーマが感動的に描かれる。すべての不器用な人たちに贈る応援歌。

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Posted by ブクログ

モンゴル800のボーカル「キヨサク」が作詞を務める「想うた」が題材となった小説。

歌を基点とした小説は新しい分野ではない。ただ、「想うた」の奏でる世界観は、狭いながらも多くの人の心にクリティカルな印象を与えるものが多い。

その中でも「姉妹を想う」は別格だ。

『二人の違いが 差に見えて』

みんな違ってみんないいとか、十人十色とか、そう言うことはみんな分かっている。分かっていることだから、わだかまりの晴れない自分が幼く未熟だと感じてしまう。そういう歯痒さをたった一行の歌詞で表現してしまうのが、キヨサクの恐ろしさだ。

本編は、歌詞のストーリーが繋がるように構成されていて、その繋げ方も違和感がない。構想は相当大変だったと思う。シーンの説明が多岐に渡るため、お世辞にも読みやすい文体とは言えないのは、歌詞を題材にする上で仕方がないことだ。ただでさえ行間を読ませるためには、ストーリーを詰めないといけないのに、基点が歌詞なら皺寄せは文体に現れてしまう。
しかし、それを加えたとしても、とても上手くまとめたと思える一冊だった。

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2025年02月08日

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