あらすじ
★優秀な人を集めたのにできあがったのは残念な組織、いったいなぜ?
★集団心理の専門家による「組織」の心理
★働く「みんな」のつくり方を知るために
人は、集団になると愚かな決断をする
集団よりもひとりで働くほうが人間関係でもめないし、同調圧力に屈することもないし、サボる人も少ないでしょう。
しかし、やはり大きな仕事は集団でないと成し遂げられません。
集団には問題がつきものです。「意見を言っただけなのに人間関係が悪くなる」「ものを言える空気がない」などの問題が起きるのは、集団で暮らす人間の特性が背景にあります。人には、「古来より変わらない普遍の集団心理」と「現代特有の集団心理」がありますが、このふたつを押さえて、集団について考える必要があります。組織を一歩進めたいとき、「集団心理」を知ることはとても有効です。 この本は、社会心理学、産業・組織心理学の専門家が、どのように集団をよくしていくかを科学的な知識や論文を背景に、さまざまにご紹介します。
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Posted by ブクログ
第2部に書かれている「優れたチームを目指して」は理解している内容だったが、
第1部は、ぼんやりわかってはいるがそれを分解して論理的に説明してくれる、
というもので、非常に参考になった。刺激的だった。
それは 負の“集団心理”
集団浅慮 という言葉を初めて知った。
1986年のチャレンジャー号の爆発事故、
2003年のコロンビア号空中分解事故、
アメリカNASAで起きたこの二つの未曽有の事故を集団浅慮とし、
異論を許さない負の凝集性、閉鎖的なリーダーの存在、ストレスの高い状況
が、集団内での同調追求を生み、
それが集団浅慮の兆候である集団の過大評価、精神的閉鎖性、意見の斉一化
につながり、欠陥のある意思決定と失敗の確立の増大へ進んでいくという。
大東亜戦争の日本陸軍、あるいは昨今の官僚、特に特捜がそれにあたると思ったら
何のことはない、NASAなどという世界最先端の頭脳を有するところでも
起こっているというのだ。
たださすがにNASAは3度は同じ失敗をしない。
異論をいう役割の人を作るなど、対策を講じている。
そこは日本にはないところかも。
いや、日本だって優れた組織ではそのあたりは機能しているだろう。
偏差値エリートだって、馬鹿じゃないのだけど、
他からまともな意見がもらえない(いうのは無理筋の世襲政治家ばかり?)
環境で、どんどん負のスパイラルに入っていくのだろう。
特捜、検察は冤罪を増やすし、財務省はどんどん深みにはまっていく、、、
このあたりが一番興味深く読めた本だった。
第1章 組織は「集団」だからうまくいかない
・性格が原因だと思いやすい私たち
・誰か1人を「犯人」にしても、組織の問題は解決しない
第1部 負の“集団心理”
第2章 賢い人々でも集団になると愚かな決断をする:集団浅慮
・「和を乱すなよ」と集団を守る人が現れる
・組織を育てたいなら、「異論を認める空気」を長いスパンでつくろう
第3章 話し合いがうまくいかないワケ:集団の問題解決と創造性
・重要なのは、メンバーの中にいる「正解者」を生かすこと
・集団で話し合う中でブレストの効果は低下する
第4章 集団の空気に縛られる私たち:集団規範と同調
・集団の「悪い」規範も知らず知らず取り込んでいく
・みんな本心は反対なのに、みんなで賛成の拍手をする
第5章 集団ではまじめなあの人もついサボる:社会的手抜き
・ダブルチェックも効果的とは限らない
・ただし、監視と罰の扱いには注意が必要
第2部 優れたチームを目指して
第6章 「烏合の衆」をチームに変える:チームワーク
・「今ここ」でコミュニケーションを取らずに動くためにこそ、普段のコミュニケーションが重要
第7章 身につけるべきリーダーのふるまいとは?:リーダーシップ
・組織全体を鼓舞して変革を導くカリスマが、変革型リーダーシップ
・真のリーダーは奉仕者である
第8章 メンバーの衝突にどう向き合うか:対立
・意見の対立はプラスにもマイナスにもなる
・議論や指摘ができる職場になるには「信頼」が必要
第3部 チームが持つ現代ならではの課題
第9章 「ものを言える空気」がチームの基盤:心理的安全性
・心理的安全性の高い職場では、意見を戦わせるほど成果があがり、低い職場では下がる
第10章 ダイバーシティ時代のチームづくり:多様性
・多様性には、メリットもデメリットもあることを知って使いこなそう
第11章 テレワークは効率が悪い…….のか?:テレワークとバーチャルチーム
・テレワークには良い面と悪い面があり、それらが相殺しあっている
Posted by ブクログ
本当によくまとまっている組織開発の本
心理的安全性の正しい理解、多様性の持つ多様な側面、ブレストの進め方など、自分が所属する集団ですぐに活用できるネタばかり。誰が読んでも分かりやすく書かれており、ありそうでなかった実践型の組織開発の本。
Posted by ブクログ
この本は読む側の理解を第一に考えてくれていると思えた。えてして、集団心理から読み解く…となると難しくなりがち。
まずは集団心理とは?これは会社などの組織ではあるあるの話を「なぜ?」視点で解説してくれる。つぎに優れたチームを目指すためには?これは複数意見の調整やリーダーについて解説。最後に現代ならではの課題とも言える、ダイバーシティやリモートワークにも言及。
取り入れたい内容は7章のリーダーについて。PM理論を用いて「対人関係」と「課題遂行」のバランスと相乗効果があることを理解する。リーダーの理想は「奉仕者」かつ「安全基地」を目指すというとこ。
それと、9章の心理的安全性の重要さ。この本のメインテーマ。この単語はたくさん出てくる。全ての課題解決の根源と言ってもよい。定義としては「対人リスクのある行動を行っても大丈夫だとメンバーみんなが信じられる状態」を心理的安全性と呼んでいる。いわゆるなんでも言える風通しがよい職場ってこと。これが高いチームは学習や解決力も高い。ただ一朝一夕にこんな組織にはなれない。普段から支援的行動取る、失敗に対して価値の転換を行うなどの日々の行動の結果である。
良本です。職場の人間関係での悩み、リーダーの立場としての振る舞い方、一歩踏み込んだ組織づくりを考えいる方などなど、おすすめです!
Posted by ブクログ
【書籍の要旨】
組織をよくしようと思って色々取り組んではみたものの、
思ったような成果が出ていないことが多々あると思います。
その理由は、そもそも組織になったとき、
つまり集団形成時において起こる問題や事象を理解せず、
ただ優秀な人を集めて組織を形成したために起こるもの。
※優秀でなくても同様。
例えば、人は集団になったら人に合わせてしまいがち
=結局声が大きい人の意見が採用されるだけ
となるのが定説ではあるので、チーム、集団の特性を理解し、
その特性を理解したうえで、組織運営をしていくのが良い。
第1部では、組織・集団の負の側面
第2部では、よりよい組織にするには
第3部では、現代特有の課題と対策
といった話にすることで、組織にいるメンバーが
生産性高く物事に取り組んでいくような関係性を
築き上げるヒントをもらえると思います。
【主なトピックと学びになったこと】
・組織の問題に対する原因・対策を考えるときは、
変えられるものに対してアプローチすること。
よく「あの人がこういう性格だから」とはいうが、
性格なんて変わらない。
変えたければ
組織の環境・状況、
そのメンバーの置かれている環境・状況
に着目して改善していくべき。
・集団づくりにおける4つのキーポイント
①協力
メンバー同士が互いに協力して助け合い、
チームワークが発揮できていること
キーワード:
協力、協調、チームワーク、情報共有
②受容
人間関係に十分に配慮し、一人ひとりを尊重する
寛容さを持ち、メンバー全員を包摂する集団を
育むこと。
キーワード:
包摂、配慮、多様性、尊重、寛容さ
③信頼
メンバーがお互いに信頼でき、自由に意見を
述べても大丈夫だと感じられ、コミュニケーション
が促進されること。
キーワード:
心理的安全性、安全基地、信頼、
コミュニケーション、オープンマインド
④コミットメント
集団全体で高い目標を共有し、集団と課題に
しっかりとコミットしながら積極的に挑戦
していくこと。
キーワード:
コミットメント、変革、目標共有、
モチベーション、プロアクティブ、
挑戦
・集団浅慮
集団のまとまりを追求するあまり、非合理で
未熟な意思決定をしてしまう集団の状態のこと。
「異論を許さない負の凝集性」
「閉鎖的なリーダーの存在」
「ストレスの高い状況」
などがそろうと、思いつきの内容であっても
合わせておけばよいという同調追求が起きる。
上記集団浅慮が起こる兆候としては、
①集団の課題評価
②精神的閉鎖性
③意見の斉一化
がある。
・ブレストは最初から集団で行うべきではない
集団でブレストした場合、同調する傾向が
発生しやすく、結局1人でブレストしたときと
大して効果は変わらない。
ブレストの効果を上げたいなら、
①1人ブレストで紙に書き出してもらう
②全員の前で発表する
③発表した内容をまとめる
④ブレストの結果を評価する
といった流れにしないと異なる視点や少数派の
意見があることに気づきにくい。
・集団のサイズが大きくなればなるほど
パフォーマンスが落ちていく理由
①モチベーションの低下
自分がやっていることが何に貢献しているか
が分かりにくくなり、やる気が落ちる。
②協調の難しさ
互いに息を合わせて行動することは、
そもそも難しい。
上記でいくと、ダブルチェックという取り組みを
入れたせいで、むしろチェックの品質が落ちる
こともあり得る。
・チームをチームたらしめる4つの要素
①目標共有
達成すべき明確な目標が共有されている
②相互協力
メンバー同士が依存関係にあり協力しあっている
③役割分担
各メンバーの特性(得意・不得意)や状況に
応じて役割が割り振られている
④成員性
チームの構成員とそれ以外の境界が明瞭である
・組織全体を鼓舞して変革を導く変革型リーダーシップ
で行うべき4つの行動とは
①理想的影響 Idealized influence
リーダーがパワフルで自信に溢れている状態で、
チームが目指すべきビジョンや目標を提示し、
メンバーの価値観や信念、使命感に影響を与える。
②モチベーションの鼓舞 Inspirational motivation
メンバーに挑戦的な目標を強調し、高いレベルが
期待されていることを示し、鼓舞・発憤させる。
③知的刺激 Intellectual Stimulation
メンバーに創造的な変化をもたらすために、
新たな視点や手法を提示して、知的に刺激する。
④個別配慮 Individual consideration
メンバー一人ひとりの個性やニーズに合わせて、
それぞれが成長し、自己実現ができるように
支援やアドバイスを行う。
Posted by ブクログ
リーダーシップとコミニュケーションを積み上げて、成果を出すチームを作る。
優秀な人を集めても、上手く結果が出ない…このような事態は集団浅慮という。 本書を読むとチームが機能しない要因は様々研究されており、名前も付いている事象が多いのだと気付かされる。
そうした事態も踏まえて、どんなことに気を付けるべきかのところで、土台になるものとしてリーダーシップとコミニュケーションが大切とあらためて感じた。
リーダーシップというと向く/向かないみたいな話になりかねないが、本書で触れている内容は取り組んでいけるレベルと思う。 チームが動いていけるよう、自分も意識して取り組みたい。
Posted by ブクログ
人間くさいチームのリアルに切り込んだ良書。
うまくいかない理由を「心理のしくみ」で説明してくれるので納得感があり、現場のモヤモヤに効く。
表面的なテクニックではなく、本質を捉えたい人におすすめの一冊。
チーム作りに悩むすべての人に刺さる内容でした。
Posted by ブクログ
この本は、日々職場で感じている「なんとなく居心地が悪い」「会議が意味のないものに感じる」といった漠然とした違和感に、心理学的な説明を与えてくれた点がとても興味深かったです。特に「空気に縛られて意見が言えない」状態が、単なる個人の問題ではなく、集団心理の現象として説明されることで、問題の本質がより明確になりました。
ただし、理論と事例のバランスがやや偏っており、もう少し具体的な職場での実践例や改善方法が多ければさらによかったと感じました。そのため、評価は★3としました。とはいえ、リーダーやマネジャーはもちろん、チームで働くすべての人にとって、組織内コミュニケーションを見直すきっかけになる一冊だと思います。
1.会議での「心理的安全性」向上のために、自分から率先して意見を述べ、反対意見を歓迎する雰囲気をつくる
2.「多数派=正しい」という思い込みに注意し、あえて少数派の意見に耳を傾ける
3.チーム内での“仲良しグループ化”を避け、多様な背景や考え方を持つメンバーとの交流を増やす
4.テレワーク時も“雑談”や“非公式の対話”を意識的に設けて、コミュニケーションの質を補う
5.プロジェクトの振り返りミーティングで、「言いたかったけど言えなかったこと」がないかを全員で確認する機会を設ける