あらすじ
問題の本質をつかみとる新たな思考法
◆ハーバード大学教授のロバート・カッツは、マネジャーが必要とするスキルには業務を遂行する上で必要な「テクニカルスキル」、人間関係を管理する「ヒューマンスキル」、それに事柄や問題の本質をとらえる「コンセプチュアルスキル」があるとし、マネジャーとしてのレベルが上がるにつれ、コンセプチュアルスキルの重要性が増してくると指摘した。それから60年、ビジネス環境は当時よりはるかに複雑で不確実性の高いものになった。いまやコンセプチュアルスキルは、マネジャーはおろか、現場担当者レベルにまで要請されている。
◆本書では、周囲で起こっている事柄や状況を構造的・概念的に捉え、問題の本質を見極めるために「論理⇔直観」「抽象⇔具象」「主観⇔客観」「大局⇔分析」「長期⇔短期」のように両極にある視点を自在に往復する思考を、コンセプチュアル思考と定義する。この往復思考により、「本質を見抜く」ことをはじめ、「前提を疑う」「組み合わせを変える」「新たな解決策を作り出す」といったコンセプチュアルな思考活動が可能になる。その結果、問題解決、意思決定、計画構想といったマネジメント行動の質とスピードを高めることができる。
◆本書では、こうした著者オリジナルの枠組みを踏まえ、コンセプチュアル思考を身につけるための方法・トレーニング、さらに具体的な実践方法までを解説する。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
前半の大枠的な話は共感する部分が多いものの、細かい話になっていくと微妙に分からない部分がありました。ただ、これは私が「(文章化できるほど理解して)できていない」からかもしれません。
生産性と創造性のシナジーについては、うまく文章化してくれていて、「確かに」と思いましたです。
Posted by ブクログ
5軸要素について常に2つの側面を行き来しながら、考えを煮詰めていくということは理解できましたが、文章が難しくて理解が大変。
AはBからCへ、で再びAへみたいな感じで書かれているので難しかった
記載されている内容をどうやって実践したら良いの?という所までは理解が至りませんでした残念。
偏った目線で物事決めるなと言ってしまえばそれまでになってしまいますね。
Posted by ブクログ
率直な感想としては、本質を見極めるための概念に関する内容で、難しく書かれていると感じる。考え方としては参考にはなるが、これをどのように実践と繋げるのかを自分なりに考え、行動しないと意味がない。
考えることは、「抽象と具体を行き来すること」。この「行き来」することがコンセプチャルスキル。
具体的には、
・主観的に考えたものを客観的に考え直し、さらにその結論を主観的に考えてみる
・直感的に判断したことを論理的に見直し、その結論をもう一度直感的に判断する
と言うことだが、簡単に言うと、
「直感的に感じて、具体的に行動すること」を繰り返すこと。そのために、まず感じられるか、がポイント。
日々の業務の中でやっていることもあると思うが、それを体系立てて意識的に実行できるようち変えていきたい。
まず、意識的な行動として、5whyを実践し、物事の本質を考えるようにした。
Posted by ブクログ
正直分かりにくかったというのが本音。
要は抽象と具体を行き来しながら仮説検証を繰り返す
ことが大事なんだということかなとは思ったけど、
書いている内容が難しすぎると思うし、実践しづらい。
特に、最後は問題行動に対する改善案が書いてるが、
あまり改善に繋がることが書いてないこともあり、
ちょっと実践には活かせないかなあと思った。
【勉強になったこと】
・コンセプチュアルスキルとは、
コンセプチュアル思考+行動のこと。
見えないものを把握する
価値を判断する
全体を描く
・コンセプチュアルスキルのもたらすベネフィット
①市場や顧客の要求の本質を見極め、期待を上回る
製品やサービスを提供する
②自分の想いに基づいた仕事の進め方をする
③柔軟な発想の問題解決を行う
④共感を得るコミュニケーションをする
⑤意思決定を速く、適切に行う
⑥仕事の本質を見極め、仕事の生産性を上げる
⑦多様な意見を統合した新しいアイデアを生み出す
⑧過去の経験を未来の活動に活かす
⑨全く新しいことを考える
・本質とは、
複雑な環境の中で、ものごとをシンプルに考えること
・生産性を上げるには人員削減も一定程度効果あり。
そもそもゴールは変わらないので、無駄を省かざる
を得ないため。
・具体的すぎても理解も納得もしにくいこともある。
・抽象化の方法
①一般化
一つひとつの具体的な事象を、その上位概念に
なる一般的な事象で置き換えていく
②単純化
事象のうち、目的に関する部分のみの特徴を
取り出し、関係ない部分は無視する
③構造化
具体的な事象間の関係や構造を明らかにする
・大局と分析の視点を持ちつつ、大局から
実現すべきことを探すという行動が大切。
・コンセプト構想のフレームワーク
①現状認識
②価値創造
③言語化
④共感
・コンセプチュアル思考とは「論理」にプラスαとして、
センスや発想、洞察、直観、決断などを加えた思考法
のこと。