【感想・ネタバレ】ぼくがぼくであることのレビュー

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Posted by ブクログ

久しぶりに読んで面白かった。ゲーム機やPCやスマホが無い時代の日常を今の若い世代は想像出来るかな?と感じた。

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2023年09月29日

Posted by ブクログ

眠くなるために読み始めたのに読破してしまった。大学の授業も教授も大嫌いだったけど、強制的に買わされた本がこんなにおもしろいとは思わなかった。もっとおすすめの本を聞いておけばよかったと後悔する一冊。

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2020年07月15日

Posted by ブクログ

すごい迫力。権力と生きることを誠実に、またギリギリまで問うた人にしか書けない物語。20年前に一度読んでいるのだが、すっかり内容を忘れていた。情けない。しかし、私も辛苦を嘗めて、やっと本書を読めるようになったのかもしれない。子どもの視点の凄さを思い知った。

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2014年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

児童文学の最高傑作。何度でも読みたい。私が大人になってから理解した「私は私であること」がこんなにも分かるように描かれている。

5人兄弟の中で一人だけ出来が悪いと毎日小言を聞かされている秀一が、夏休みの十数日間の家出を経て「僕」の自由は誰にも侵せないことを知り、教育ママの城が崩壊するまでの話。読み始めは、母にガミガミ叱りつけられ妹に告げ口され、学校では廊下に立たされと萎縮してしまいそうな主人公・秀一に共感した。成績が悪いと言っては一時間も小言を聞かされ、隠したテストを見つけられては他の兄弟と比較され、兄弟にはバカにされ、母親の行き過ぎた教育ママぶりに友達もできない。本当に秀一を勉強ができるようにさせたいのなら、誰かが勉強を見るようにさせたり他の兄弟と比べることをやめて彼が前進したら褒めたり、秀一のペースに合わせて行動を起こすべきだろう。なのに一方的に叱りつけ感情をぶつけるだけで、これでは秀一がくさるのも当たり前だ。
そんな秀一も夏休みにどことも知れない田舎の家に泊まることで変わってくる。いや、変わったのでなく、元々の秀一の性が出てきたのだろう。嘘をつきたくない、お礼はきちんとする、これらは秀一から自然に出てきたものだ。
そうして清涼になり自宅に戻った秀一を待っていたのはいつもの母と、世界の見方の変わった自分だった。そう、母は理不尽である。誰も自分の自由を縛ることはできない。あれだけ疎ましく感じていた妹も動物園のサルのように感じる。母は哀れだ。
他の兄弟も母を疎んでいることが分かり、母の牙城は崩壊する。本当に家出から戻ってからの世界の見え方の移り変わりが見事。環境は何も変わっていない。ただひとつ、「僕が僕であること」。昔の出来事は関係ない。子供にとっては今が全てなのだ。大人だからと言って子供を好きなようにしていい訳ではない。私は私、あなたはあなた、私とあなたは違う。そんな当たり前だけどはまってしまうと抜け出すのが難しいことを秀一と夏代は知る、知っている。同じ人間ではないからしたいことも違うし、衝突するかもしれない。でもそれがごくごく当たり前のことなのだ。

本との出会いは縁である。この本に出会えて良かった。解説で紹介されていた本を次は読みたいと思う。
本当にこの本は心が洗われる。子供の頃に出会い繰り返し読みたかった。今読んでも遅いという意味ではなく、それだけ確かなものを残す本だから。

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2014年01月06日

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流し読みでは何度も何度も読んでしまった。良い児童書は大人の鑑賞にも耐えるの見本だと思う。
主人公と同じ年頃の子供が読んで、ちゃんと本の主旨が伝わるものなんだろうか?

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2012年10月24日

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親への反発、親への服従は大なり小なり皆、通ってきたことだと思います。親の子どもに対する期待や愛し方も十人十色。秀一のおふくろさんも子を愛し思う故であるのだろうが、この歯車の合わなさもよくある事で…。
 一時,家を離れ生活するうちに、いろんな事々を通して客観的に自分や周りを視ることが出来たとき、「自分が自分であること」を周りにわかってもらおうと立ち返る。秀一のそんな心と身体の成長をハラハラしながら読める一冊。
 ひとりひとりがかけがえのない存在。「ぼくがぼくであり」「あなたがあなたである」人と人がうまく噛み合っていく世の中である事を願う。

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2011年09月16日

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山中恒のぼくがぼくであることを読みました。私が小学生だった頃、学校で「6年の学習」というような雑誌を売っていました。私もそれを購読していたのですが、「学習」の付録に小説がついていて、それを読んでとても感動したことを記憶していました。たまたま古本屋でその小説を再度見かけたので、つい買ってきて読んでしまいましたが、やはり面白く読めました。ここで描かれている母親のイメージは確かにステレオタイプなのですが、子供の頃に見上げる形で読んだときと現在横から眺める形で読んだときでは受ける印象もちょっと違っているのかなあ、とか思いながら読んでいました。

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2011年07月18日

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昭和44年の作品ということだったが、展開が始まってからは(最初の主人公がどういう少年かというくだりがやや長い)どんどん話が繰り出されていき、面白く読めた。ただ、女は家事、男は稼ぎみたいな昔のテンプレート的な設定や会話は多く、そのあたりを今の子がどう受け止めるかは不明。
五人兄弟(!)の下から二番目、小六の秀一は名前はりっぱだが、成績などイマイチ振るわず、兄弟姉妹の中でいつも駄目だと母親に言われ続けている。他の兄弟は皆、良くできる。
あまりにも怒られるので、夏休みに家出を試みる秀一。もちろん計画性もなにもない(アホなので)。このへんまでは読んでいてもあまり楽しくない。
しかし、飛び乗ったトラックがなんと交通事故を起こして、秀一は密やかな目撃者となり…。
つばさ文庫になっているのが、どの程度手を入れたのか気になる。挿絵だけでも、少し昔の感じだせばかなり読みやすいかもしれない。

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2022年08月30日

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夏休みのある日、小学校六年生の秀一が突然家出をした。その波紋は、静かに深く広がって激しく家庭をゆさぶった。家出先で出くわしたさまざまな出来事−−−ひきにげ殺人事件の目撃、武田信玄の隠し財宝の秘密、発行の少女夏代との出会いなど−−−が微妙に絡みあって、教育ママの母親や優等生の兄妹の重圧から彼を解放する
家庭が持つ強さともろさの二面性を児童文学の中にみごとに描き、読み物としても抜群におもしろい話題作。

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夏代のキャラクター、特に最後の祖父との会話がグー。

過去ではなく今が大事(リアル)という夏代のセリフがいい。さすが山中恒、子どもにこういうことを言わせてしまうところがとてもいい。模範的な児童文学にはなかなかできない芸当である。ジェネレーションギャップがテーマ。上記の部分にもつながっている。子どもが自分たちの今を主張。その意味では「ノーライフキング」とも通じるところがある。

活き活きとしたストーリー・文体。秀一が手紙を盗まれたことを知り吐くところがよい。

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2018年10月15日

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親と子達の物語。
 母親を嫌うようになった子供たちの様子が描かれいるけどこんな小学生いるか?と思ったが境遇によってはいるのかもしれない。作者が子供の時に体験した事を文章にしたらこうなるのか...言葉が大人ぽっくて小学生に思えなかったが、作品の時代背景や戦国時代についてふれている関係なのかな。

家出をモチーフに親と子の関係をうまく物語りに取り込んでいました。さすが児童文学の最高傑作で考えさせられました。そして正直に面白かったです。

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2014年04月20日

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なんとなく手にとって読んでみたら、主人公は小6の男子。
ちょっと反抗期。
うるさい母親。

なんとも自分の境遇に似ている・・・。

読めば読むほど、母親が鬱陶しい。

私が読み終わった後、小6の息子が読み始めたので、
「この母親、ママとかぶる?」と聞いてみたら、やはり「すごーくかぶる」とのことで。

普段の自分を大いに反省するきっかけとなった良い1冊でした。
すごく前の作品とは思えない今読んで共感できる本でした。

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2012年09月01日

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ネタバレ

子供向けの読み物と思って油断した。

兄弟の中で、ひとり、出来が悪いと母に毎日小言を言われる主人公、秀一。兄の良一、優一、姉の稔美、妹のマユミ。ほかの兄弟は、成績もよく、母の小言を言われる事がない為、秀一だけが一人、母の小言を受ける事になる。

この本が書かれた当時の時代背景が、今とは違うから、「全学連」などという耳慣れない言葉も出てきて、少々分かりづらい部分もあるけれど、この本の世界に引き込まれる。

妹のマユミの告げ口から、母との言いあいになり、軽い気持ちでした家出が大きな事件になり…。

ここまでめちゃくちゃな母親はないだろう、と思いながらも、これに近い母親はきっといるだろうと思う。
この母親がしたこと(秀一宛ての手紙を勝手に読んだり、秀一が受け取れないような細工をしたり、秀一が出した手紙を盗んだり)は、今の時代なら子供の人権を踏みにじる行為として完全に非難されることだろうし、あんな結末にはならないんじゃないかと思う。
母親は子供から訴えられてもしょうがない行為をしているし、この本が書かれた時代だから、こんな母親でも、ある程度容認されてしまっているけど、今なら絶対に許されない。

で、最後まで読んでいった時に、もしかして私、この本を子供の頃に読んだかも知れないと思った。
たぶん、この本を読んだ時に、「親の言う事を聞く事」が正しいという考えは間違ってると思って、各家々に、法律のように決まりを作ればいいのにと考えた気がする。
そうすれば、親が間違った事をしたり言ったりしたら、親も子供に謝らなければならなくなるし、子供が親に対して、言ってる事や、やってる事に矛盾があると思った時に、はっきりと言う事が出来る。
親は親であるから正しいのではなくて、親でも間違う事はあるし、その時は、相手が子供でも謝らなくちゃダメだよな、と子供ながらに思った。

そして今、私は親になっているけど、あの頃の、子供の頃のに抱いた気持ちを、忘れずにいるかというと、忘れてはいないけれど、実行できているかというとそうでもなくて。
親でも子供に謝るべき時は謝らなくちゃならないけど、年を取ると、素直になれなくなる。変なプライドが高くなったり。でも、気をつけなくちゃ。

時代背景が違うから、今の時代ならとても考えられないほどの酷い事をした母親でも、最終的には家族から受け入れられて、家族が再生していくことを示唆したようなラストになっているけれど、今の時代に同じような設定でストーリーを書いたなら、最後は、母親は自分のした事の報いで、家族から見捨てられてもしょうがないんじゃないかと思った。
この本が書かれた時代に、ここまで酷い母親が存在したのかどうかは分からないけれど、「親の言う事は絶対」という考えの親が存在したであろうとは思う。
今は親と子が、友達のようなフレンドリーな関係になっているから、このような親子関係は考えられないし、そういう親子関係を異常と感じるけれど。

読み始めの、冒険ものかなにかかな、という軽い気持ちが、読み終わった時には、色々な思いが渦巻いていた。
親になって読むと、また子供の頃に感じた思いとは違う思いを抱く。
子供は、これを読んで何を感じるのかなぁ。

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2012年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごい。これが児童文学か?小6の子供が主人公なだけで、ただの児童向け読み物とは思えず。「常識や慣習といった束縛にとらわれず、自分の頭で考えてみよう。そのために、外の世界に目を向けよう」という思いがある。
ラスト、自分の家が燃えたのにも関わらず感じてしまうすがすがしさは、やはり今までの束縛が壊れだしたからだろう。結局のところ、何も問題は解決していない(解決しそうな気配はあるけれど)。それでも前向きな気持ちになるのは、自分の頭で考えだした人が行動を始め、今までの束縛から逃れだしたからだ。

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2012年01月22日

Posted by ブクログ

最初は文章が古臭いし、主人公の魅力ゼロで読むのをやめようかと思ったほど。でも、公園で寝ていた男のトラックの荷台に潜り込んで家出してから急に物語が生き生きと動き出した。殺人事件、世話になった家の秘密、武田信玄の財宝と、結局最後まで読んでしまった(笑)

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2011年07月08日

Posted by ブクログ

小学生の時涙流して読んだ本
たまたま文庫化されてたのを発見
改めて読んだが、いい本
泣かなかったけど

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

夏休みに家出をする少6の秀一。初めは子供向けかと思っていたが、その家出がいろいろな事件に遭遇する事に。そして秀一を強くしていき、周りの事もよく見えるようになる。大人でも十分楽しめる。

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2011年01月06日

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