【感想・ネタバレ】能登早春紀行のレビュー

あらすじ

私にとって能登は、やさしい土地だった――。二月の能登に降り立った作家が出逢ったのは、話したがりで優しい人々と、土地がもつ豊かな歴史。海女、漁師、賑わう朝市。不思議な伝承に彩られた集落の祭り。著者の旅路とともに能登半島に魅了される小さな旅行記。渡島半島から函館を巡る『津軽海峡を越えて』を併録。〈解説〉渡邊英理

【目次】
○第一部 能登早春紀行
・第一章 雪雷 能登・志雄町
・第二章 潮しぶき 能登・羽咋市
・第三章 風待港 外浦・富来町福浦
・第四章 千浦の又次 外浦・富来町赤崎
・第五章 栗ひろい 外浦・富来町富来
・第六章 アワビ 奥能登・輪島市
・第七章 民話 奥能登・珠洲市高屋
・第八章 白い山 奥能登・珠洲市大谷
・第九章 お山祭り 内浦・能都町
・能登早春紀行 あとがき

○第二部 津軽海峡を越えて
・第一章 津軽海峡
・第二章 旅は道連れ
・第三章 少年と姥神
・第四章 函館旅情
・津軽海峡を越えて あとがき

○文庫解説
旅する言葉、海と女の思想圏 渡邊英理

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Posted by ブクログ

著者は1927年朝鮮大邱生まれ。1923年生まれの司馬遼太郎氏と同世代。「能登早春紀行」と「津軽海峡を越えて」の2編を収録する。同じく紀行文である司馬氏の「街道をゆく」が歴史を中心に触れているのに対し、本書は人々の生活、民俗に重きを置いている。

第一部は冬の能登半島を時計回りにぐるりと一周。各地に笑い話が伝わる。千浦の又次(沖で船から包丁を落とし、港に戻ってから船につけた目印を手がかりに海に潜って探す話)、引砂のサンニョモン(3つまとめて三文や、全裸で松茸売った話)。
浄土真宗の宗徒が多い地域はこういった昔話や民話が少ないと、司馬遼太郎先生がどこかで書いていたような気がするが、加賀の本拠地・金沢と文化的に違うのだろうか。江戸時代から北海道のニシン漁に漁業労働者を送った土地柄とのことで、日本海沿岸各地の人々と交流があったためかも知れない。

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2026年03月20日

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