【感想・ネタバレ】忘られぬ死のレビュー

あらすじ

男を虜にせずにはおかない美女ローズマリーが自分の誕生パーティーの席上で突如毒をあおって世を去り、やがて一年――彼女を回想する六人の男女が一年前と同じ日、同じ場所に再び集った時、新たな悲劇の幕が上がった! 複雑な人間関係と巧みなプロット、鮮やかなトリックが冴える中期の秀作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

アガサクリスティの小説を80冊くらい読んでくると、
この話、前読んだことがあるような気がしてくる。

登場人物の類似性、
設定の類似性
地方の類似性、
職業の類似性、
時代の類似性
など、シリーズものでないものの方が、強く既見感を感じることがある。

本作品の既見感は、なぜかは、全巻読んだら考えてみたいと思いました。

0
2011年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

強かな者、汝の名は女。

美しい妻ローズマリーが誕生パーティーで毒死した。自殺とされていたが、殺人だったのでは? 関係者たちがローズマリーのことを忘れられぬ中、残された夫ジョージはそのパーティーに招かれていた人を再度集める。再現された現場で亡くなったのはジョージだった。はたして自殺か、殺人か。

足。ローズマリーはなぜ死んだのか、もしくは殺されたのか。殺されたとしたら誰に? そしてジョージはなぜ死んだのか。どうやって毒は入れられたのか。ローズマリーの死が殺人だと告げる手紙は誰が書いたのか。つながる殺人に、絡まる人間関係。愛している、愛していない、失いたくない、の複雑な愛憎を、最初の個々の語りで把握して、万聖節のパーティーで事件が起こる。

出世のためにサンドラと結婚したけど、ローズマリーと不倫し、でも自分かわいさでローズマリーと別れたくなり、鬱陶しく思っていたスティーヴン。夫が自分を愛していなくても、ローズマリーと恋に落ちても、愛のためにスティーヴンを離さないと思い詰めていたサンドラ。この2人の危うい感じの描写がとてもよい。愛のためには覚悟を決めるサンドラのインパクト。そしてまさかのときにはサンドラを庇うように夫に詰め寄るサンドラの母も一瞬の登場なのに印象的。

愛ゆえにアイリスを疑わず、謎の人物だけどその正体は国際的諜報員のアンソニーがずるい。こんなの絶対ヒーローじゃないか。アイリスのピンチに駆けつけて間に合うし。最後の解決パートの甘ったるさも愛憎劇ミステリのオチとして満足度が高い。映像化しても面白そう。席を離れたからズレるというトリックも映像向きと思う。見返したときの驚きにも繋がるし、気付く人には気持ちいいし。

0
2025年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クリスティーの中期ノンシリーズ。
ミステリというより、どちらかというとロマンスメイン。

最後が少し駆け足気味で、途中、散々含みを持たせたセリフとかは放置。もうちょっと解決編が長くても良かったのかなと。
意外な犯人ではあったけど。。。
うーん、読者が置いていかれる意外性というか、騙された!とはならない。

あと、題名が間違いやすい笑
「わすれられぬし」じゃなくて「わすられぬし」なのね。

0
2022年01月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ちょい役が黒幕(この悲劇は誰の責任かと言うとこの黒幕の母親=愚鈍なのに割とちゃっかりしていて息子を甘やかし放題で極悪人にした被害者の伯母に負う所大だと思う)で、従犯者の叙述はアクロイド殺しと違ってアンフェアでは…また如才なく世の中をよく知っている女性が、いくら魅力を感じたにしても初めて会った悪人の話にころっと乗るのは現実味がない気がする。
ただし一人ひとりの登場人物の書き込みが丁寧にされていて読み応えがあり面白かった。ファラデー夫妻の顛末は結局筋と関係なかったけれど結構感動した。でも途中でアレクサンドラが「あの時それを知っていれば、今はもう手遅れ」と言っていたのは、小説の半ばごろでいきなり犯行の告白のようにも取れるけれどそれにしては露骨すぎるし何なのか頭をひねった。結局何のことだったのか回収がなかった。彼女の印象についてケンプ警部が昔のキリスト教の聖者についての独白が斬新でアガサって意外とこういう人だったんだと思った。女優にキャンセルを伝えたのも結局ルースだったのか、どういう目的があったのかよくわからない。アンソニーの設定はひねりすぎ、レイス大佐は映画「ナイル殺人事件」の軽妙洒脱な陽性キャラクターがちらついてちょっと違和感。
夫を除くほとんどの語り手からディスられていたようなローズマリー(キャラクターとしては白昼の悪魔の被害者に近い)だったが、落ちたバッグ の偶然は、万霊節の夜に彼女の意思が働いたような、人生これからの妹を守り、代わりに自分を愛してくれた夫を呼び寄せたとも取れ、残された妹が姉の想いに応える結びがほんのりじんとくる。

0
2021年11月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ポワロもマープルも出てこない作品です。
登場人物が意外と少なくて、登場人物の心理描写が丁寧に描かれています。ただ、犯人については意外性がなかったように思います。あまり登場してきませんし。。
主人公の恋愛描写を入れて映像化されたら見てみたいとは思います。

0
2020年08月09日

「小説」ランキング