あらすじ
友達をひどく傷つけてしまってから、人と親しくなることを避けていた文子。ある日、クラスの人気者の森田に突然呼び出され、俺と仲良くなってほしいと言われる。彼の言葉に最初は戸惑う文子だったが、文子の臆病な心を支え、「そのままでいい」と言ってくれる彼に少しずつ惹かれていく。しかし、彼にはとても悲しい秘密があって…? 「闇を抱えるきみも、光の中にいるきみも、まるごと大切にしたい」奇跡の結末に感動! 文庫限定書き下ろし番外編付き。
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Posted by ブクログ
同い年の作家さんだと知って興味が湧いたのと、クラスの人気者と隠れて文通という青春ドキドキ要素が満載のあらすじに惹かれて読むことにした。
想像以上にあたたかくてじーんとくる小説だった。
明るくて何の悩みもなさそうに見える人でも、心の中に弱さや脆さを抱えていることや、明るい部分と暗い部分のどちらもがその人を形づくる大切なものなのだということを感じた。文子の、「たぶん、ずっと、支え合っていたんだよ。昼も、夜も。明るさに焦がされないように、暗がりに閉じこもらないように。頑張って、やってきたんだよ。」っていうセリフがやさしすぎて、なんて素敵な言葉なんだろうって思った。お守りみたいな言葉だ。