あらすじ
コーランの新解釈から、ジェンダー、人種問題、宗教間対話など、世界共通の問題に立ち向かうムスリムのリーダーたち。国境を越えて人々をグローバルにつなげる彼らの活動に迫る。 パレスチナ・イスラエル紛争から9・11まで、連綿と続く暴力の歴史がもたらしたのは「狂信的なテロリスト集団」など、理解を拒む宗教としてのイメージであった。しかしいま、コーランの新解釈から世界規模で新たな対話を求める動きが活発化しつつある。これまでの宗教観を刷新し、同時代を生きるイスラームを知るための入門書。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
パレスチナ・イスラエル紛争、9.11やイスラム国といった何かと話題のイスラーム教についての入門書。
ただ、この本がよくある本と違うのはイスラーム教の歴史や教義を描いているだけでなく、現代のイスラーム教学者に焦点をあてて解説している点であろう。イスラーム学者としては著名なアミナ・ワドゥード、ファリド・イサク、ビラール・フィリップス、フェトフゥラー・ギュレンの四人に焦点をあてて彼らの生い立ちを中心に描いている。
この四人の思想を見ていると【コーラン】が抽象的に描かれてるからこそ、いろいろな解釈が生まれ、争うが生じてしまうことを改めて認識すると共に、解釈も生い立ちによって左右されてしまうという一種の宗教の曖昧さもかんじた。