あらすじ
《マタイ受難曲》《ロ短調ミサ曲》、カンタータとそのパロディなどバッハの声楽作品の隠された手法、象徴的意味、数の秘術を探る。演奏家が説いたバッハ音楽を味わうための最高の一冊。
バッハの音楽は、ただ耳で聴くだけでも私たちを感動させ、こころを慰めます。しかしバッハが造り上げた音楽を楽譜とともに読み込んでいくと、バッハが用いたさまざまな「数」の象徴的用法、その隠喩、シャープ(♯)とフラット(♭)の意味、調性の表わすもの、また歌詞にどのように音符を配したかなどが掴め、バッハの意図したことが明らかとなり、音楽の味わいも深まります。 著者は合唱団の指揮者として、シュッツやバッハの演奏に打ち込んできました。その現場の経験から、バッハの音楽について書き下ろしたユニークな一冊です。
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Posted by ブクログ
曲を聴きながら改めてじっくり読んでみたい本。でも退職後かな。
ちなみに,現在所有しているJ.S.BachのCDなどは,
・CD:301枚
・LP:53枚
・DVD:12枚
で,これに府中町の実家へLPレコードを数十枚置いているので,軽く400枚は超えていると思う。バッハ大好き。
■バッハが自分の名前をアルファベットの順序を数に置き換え,B(2)A(1)C(3)H(8)を全部足して「14」という数字を自分の数とし,様々な場所でサイン代わりに使ったことはよく知れられている
・「14」を逆にした「41」は「J.S.BACH」を足したもの
・「数」への拘りは度を越していた
Posted by ブクログ
バッハの解説本は多いと思いますが、新書で宗教曲を中心に扱っている本は少ないのではないかと思います。
この本は、カンタータ、受難曲の解説に、バッハの生い立ち、トーマス教会カントールになるまでの経緯、現在での評価などを織り交ぜながら語られています。曲の解説は教会暦の説明から入っており、やや本格的なもので初めて読む人にはとっつきにくいかもしれません。楽譜はインターネットからダウンロードできるのでそれをみながら、できたらCDを聞きながら解説を読むといいでしょう。
本の帯に「より深くバッハを味わうための最高にユニークな1冊」とあるように、入門書ではありません。