あらすじ
NEXTホリエモン世代起業家9人の物語
「ヒルズ族」という言葉まで生んだ、三木谷浩史、堀江貴文、藤田晋世代のベンチャー起業家が総じて、時価総額経営を盲信する拝金主義者であることは堀江、村上逮捕で白日の下に晒された。ITという業態もあって彼らの経営は一見斬新なイメージを受けるが、実は旧態依然としたドブ板営業が主体の企業だったのだ。ナナロク世代、GenerationZと呼ばれる彼らの次のクラスターが出現している。mixiの笠原健治社長(32歳)に代表される世代だ。かれらのビジネスはホリエモン世代と明らかに一線を画す。拝金主義より社会性を優先するメンタリティー、営業以上に徹底した技術志向、少数精鋭による確実なスモールビジネスの展開、楽しさの追求。2010年に日本市場を席巻しているであろう、ニュータイプの起業家達9人のノンフィクションです。
■エニグモ 須田将啓・田中禎人 代表取締役共同最高経営責任者
■ミクシィ(mixi) 笠原健治 代表取締役社長
■アブラハム・グループ・ホールディングス 高岡壮一郎 代表取締役社長
■ゼロスタートコミュニケーションズ 山崎徳之 代表取締役社長・羽田寛 代表取締役副社長
■チームラボ 猪子寿之 代表取締役社長
■ルーク19 渡辺明日香 代表取締役社長・飯島淳代 代表取締役副社長
■paperboy&co. 家入一真 代表取締役社長
■フォートラベル 津田全泰 代表取締役会長兼CCO
■はてな 近藤淳也 代表取締役社長
※注意書き 企業名・役職名は本書発刊時(2007年11月)のものです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2012/7月
出てくるベンチャー9には仕事で会った事がある人も、近しい人もいたりして、ベンチャーを生身で見た感じがあって興味があった。
著者が最後に指摘しているように、日本のベンチャーは営業、広告系などで技術orientedでない。というのは、そうかもしれない。
アイディアやビジネスゲームに勝つモノがあるかもしれないが、永続的なビジネス基盤になりにくいのかなと思いました。
Posted by ブクログ
ナナロク世代に続くベンチャーの社長を取材し、
生い立ちや起業するまでの経緯、
軌道に乗るまでのエピソードをまとめた一冊。
取材対象となっているのはmixi、エニグモ、ゼロスタートコミュニケーションズ、ルーク19など。
ナナロク世代が営業力で勢力を伸ばしたのに対して、
その後発組は自らの能力や企画で事業を始め、
成功しているところに特徴がある。
特に参考になったのが、ビジネスモデルのしたたかさだ。
「これをやったらユーザーが集まってマネタイズできるだろう」
というような考えのところがないわけではないものの、
最初から「どうやったらマネタイズできるサービスを作れるか」
という点からスタートしているベンチャーが多い。
幕末と同じで黎明期は思想や行動がすべてを牽引するが、
インフラが整った段階では社長本人が有能である必要がある。
そういった土壌が今のウェブ業界にはあるようです。
Posted by ブクログ
IT業界におけるアフター堀江モン世代の起業家列伝。面白く読みました。マネーゲームでもなく、また大きな組織を作ることが目的でもなく、社会に役立つことを見つけて、自分を取り巻くスモールサークルでの身の丈の安定を求めるくらいでいい、という彼らの経営方針。なんとなく満たされているのに就職難だった、という時代特有の空気が反映されているのがよく分かる。
これからますます生きづらくなる(のかな?)日本国で生き残っていくために必要なマインドが学びとれる本でもあります。軽やかに生き延びていきたい。
Posted by ブクログ
あくまでダイジェスト本。みんな泥水飲んでます。ルーク19の宗教的な熱さにドンびき。猪子さんの、あまり語られない(思い出したくないのか?)アメリカでの経験に触れられていてうれしい。家入さんも出てるよ。
Posted by ブクログ
エニグモ、mixi、はてななどITベンチャーの創業物語です。僅か3年前の本だが急速に変化する今、昔話のように感じてしまいます。しかし、その中から多くのことを学ぶことができます。彼らに共通しているのは、
・好きなことをやる
・仲間との出会い
・予期せぬチャンスを逃さない
こんなところが、共通点ではないでしょうか。これからITで起業しようとする者にはたいへん参考になると思います。
Posted by ブクログ
いわゆる、ベンチャーを興した人の現地点での"成功"談。(2007年末の時点での)
お話しとしては面白く、さらりと読める。でもWebを探せば似たような話はゴロゴロ転がってるので、今更買う必要は無いかも。
Posted by ブクログ
ベンチャー企業の起業家のインタビューを集めたもの。
ミクシィやチームラボなど様々な9組が掲載されています。
なぜ、起業しようと思ったかの経緯をダイナミックに描かれています。
「殻を破る。」
共通項としてこういうことなのかと感じました。
今読んでしまうとやや古さを感じてしまいますね。
Posted by ブクログ
ライブドア後の起業家を取材した本。
取り上げたメンバーは面白かったが、このメンバーだから何が言いたいのか、というのがなく
佐々木俊尚らしくないというかなんというか。
Posted by ブクログ
・エニグモ(須田将啓氏、田中禎人氏)
・mixi(笠原健治氏)
・アブラハム・グループ・HD(高岡壮一郎氏)
・ゼロスタートコミュニケーションズ(山崎徳之氏)
・チームラボ(猪子寿之氏)
・ルーク19(渡辺明日香氏、飯島淳代氏)
・paperboy&co.(家入一真氏)
・フォートラベル(津田全泰氏)
・はてな(近藤淳也氏)
Posted by ブクログ
【抜粋】
東京は大いなる目的地ではある。東京での成功を目指して多くの人々がやってくる。そしてそうした人々が集まり、交流し、また別の何かを作り出すような坩堝の役割を果たしているのは確かだろう。しかし東京には、ゼロから100を生み出すパワーは、ひょっとしたら乏しいのかもしれない。それどころか、東京というブラックホール的なパワーをうまく制御しなければ、みずからがもともと持っていたパワーさえも吸い込まれてしまいかねない―東京はそんな魔力を持つ都市でもある。
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本の内容は9つの新しいウェブ2.0的サービスを提供hしている企業の起業家達の生い立ちから起業までのドキュメントなんですが、それよりも今の自分の置かれている状況というか時期というか、そのあたりが上記の言葉に反応したのでしょう。
この本に出てくる企業も地方発という例も出ています。京都「はてな」、福岡「paperboy&co.」どちらも今は東京ですが、最初のゼロから100は地方で生み出されています。
東京じゃないから。
というのは言い訳に過ぎない。
そう思ったのです。
僕の今働く世界マスコミは圧倒的に東京中心。
しかし、だからといって地方からイノベーションが生まれないわけではない。
それを実践しようと思う。
実践できないにしても言い訳をしない。
また、サラリーマンってのは大なり小なり既得権益によりそっている存在。
最近それでもプライドのありかは自分でありたいと思っていた。
ここに出てくる人達のような生き方がわかりやすくそうなんだろうなぁ。