あらすじ
夫と三人の子供に恵まれ、教師としても高い評価を得て、充実した日々を送っていた中学音楽教師の倫子。そんなどこからみても「幸せな生活」の裏で、倫子は密かに女として満たされない思いを抱えていた。そんな時、倫子は教え子で14歳の瑛と出会う。どうしようもなく惹かれ合い、やがて罪と知りながらも強く求め合う二人はついに一線を越えてしまい……。14歳の教え子――、彼の前でだけ、私は女だった。罪を背負う二人の甘く切なく淫らな恋愛小説。
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Posted by ブクログ
<内容>
14歳の教え子と愛に落ちた女教師の、恋愛小説。
<感想>
佐賀県で実際に起こった女性教師淫行事件をモデルにした小説。年上の女性との恋愛、みたいなテーマが好きで購入したところ、地元がモデルとなった話でなかなか面白く読めた。家庭が崩壊していく感じや、生徒に欲情されることに喜びを覚えるという女教師像、さらには14歳という美しい時期の眩しさが丁寧に書かれていて、耽美というほどではないものの、綺麗な話だったように思う。
ただ一点どうしても気に入らないのが、方言。佐賀弁といいつつ、佐賀人が絶対使わないような適当なセリフ回しだらけで、田舎教師の気持ちや閉鎖性みたいな雰囲気などはとてもよく反映されていた分、雰囲気だけじゃなくてもっと入念に作りこんで欲しかったと残念でならない。ネイティブによる校正ぐらいやってもいいんじゃないだろうかとは思うが、映画などと違って難しいのだろうか。