【感想・ネタバレ】ナチス・ドイツのクリスマス ナチス機関誌「女性展望」にみる祝祭のプロパガンダのレビュー

あらすじ

ナチス・ドイツは、宗教的祝祭のクリスマスさえも国家的なプロパガンダとして利用していた――。

ナチス時代に家庭ではクリスマスをどう祝っていたのか。そして、民族共同体の強化の一環としてクリスマスはどう使われ、第2次世界大戦以降はそれが戦時プロパガンダへとどのように接続していったのか。

ナチス・ドイツは、ヨーゼフ・ゲッベルス指導のもと、ラジオ、映画、新聞・雑誌、書籍などのあらゆる大衆メディアを使ってイデオロギー宣伝を軸にしたプロパガンダを展開した。その一環として刊行された官製女性雑誌「女性展望」の記事と写真から、プロパガンダとしてのクリスマスの実情を描き出す。

クリスマスというレンズを通して映し出される、ナチス・ドイツが理想として宣伝した女性の社会活動、家庭や家族のあり方、銃後の生活を緻密に分析する。そして、プロパガンダに巻き込まれ、戦時下の激流に生きる当時の女性たちの姿を丁寧にすくい取る。

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Posted by ブクログ

政治的イデオロギーに利用され、民族意識のもとにゲルマン的祭事に上書きを試みられながらも家庭でのキリスト教的クリスマス習慣はなくならなかった
豊かな時代も戦火に苦しむ時期も心の支えとしてあったクリスマス像を管制雑誌からも感じ取れる

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2025年07月11日

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