【感想・ネタバレ】イスラームからお金を考えるのレビュー

あらすじ

(1)イスラームには利子の禁止や喜捨の義務など信仰に基づいた経済の仕組みがある。今急速に発展しつつあり、世界の金融危機にも揺るがないイスラーム経済とは? (2)お金のもうけ方について独自の教えがあるイスラーム。利子の禁止や喜捨の義務など信仰に基づいた経済の仕組みとは? 急速に発展してきているイスラーム経済の知恵に学べば金融資本主義を乗り越えられる!? (3)お金もうけが天国へのパスポート。/イスラームの世界では、助け合い精神で経済が回っている。お金を持っている人が持っていない人へ与える喜捨や銀行が無利子で事業へ出資し、儲けが出たら分配するムダーラバという仕組みだ。どちらも自分の利益のためにお金を使うのではなく、信仰に基づいた行動なのだ。現在の金融資本主義社会が抱える問題と限界を克服する、古くて新しい考え方、それが「イスラーム経済」だ。

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Posted by ブクログ

イスラームの思想を根本にした経済運営のやり方を解説した本だが、資本主義が行き詰ってきた現代において、検討に値する多くのアイデアがあると感じた.ザカート、サダカ、ワクフと呼ばれる方式は無利子銀行のシステムとリンクして、経済的格差がこれまでになく顕著になってきた資本主義国が取り入れるべき考え方だと思う.思いやりの精神を基盤とした考え方の利点は、宗教的なわだかまりを超えて、これからの社会に広まっていくと思う.

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2025年05月17日

Posted by ブクログ

イスラム主義に沿った思考様式についてとなると、いわゆるテロリズムにつながるものという感覚がやはり先立ってしまうのだが(ハマスについての新書など)
成り立ちのなかでの商業的なバックグラウンドから通底しているエコシステムという点では、道徳的にも経済的にもなかなかどうして高邁な精神が根ざしていることが窺える。
構成上、いくらか生じざるをえないであろう欠陥のようなものについては触れられていないが、マルクス主義が資本主義に対立する形で成立しやがてソ連消滅の中で霧散していったのと比較して、イスラム的な経済機能が(我々に意識されることもなく)資本主義の骨子の一部となり、また一方で21世紀の世界金融危機の処方箋として機能していたなどの穏当な事実からは、この分野の研究を進めることが大いに実りあるものと思せられる。

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2025年04月19日

Posted by ブクログ

利子を禁じるイスラム金融に焦点をあてて、現代の虚業主体で不道徳な資本主義経済のあり方を問うている。シンプルな筋立てでわかりやすい。

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2025年12月10日

Posted by ブクログ

わかりやすく面白い。
利息をとってはいけない、イスラームの教えに対してのイスラームの銀行のしくみなど。

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2025年04月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イスラムの文化について、平易な文章で、わかりやすく学ぶことができた。
イスラムと私たちの文化の考え方には似た部分もあり、確かに「遠くて近い存在」なのだと感じたし、今の不安定な金融資本主義よりも無利子銀行のような仕組みが、他の文化圏にも広まっても良いのではと思った。
ただ、イスラムは文化としてコーランの教えが根付いており、それが縛りにもなっている(銀行預金の利子も受け取れない等)ため、西洋との文化の差には衝突も生まれるのだろうなとも思った。

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2025年03月20日

Posted by ブクログ

●利子や保険を否定しながらも、リスク共有と『利己的な慈愛』によって富を循環させる、イスラーム社会特有のお金の考え方が学べる本。
●イスラームを宗教としてだけでなく、社会文明として捉えて、イスラーム特有の経済の仕組みにスポットを当てる。お金にまつわる「常識」を、全く異なる角度から揺さぶられる一冊だった。日本社会では当たり前となっている「利子」や「保険」が、イスラームの世界ではなぜ禁止されているのか。その背景には、未来を支配しようとする傲慢さを戒め、すべてを神の思し召しとして受け入れる、謙虚な文明の思想がある。特に興味深いのは、「無利子銀行」の仕組みだ。単にお金を貸して利息を取るのではなく、銀行と事業者がリスクと利益を共有する「ムダーラバ(利益分担)」の考え方は、現代のベンチャーキャピタルや投資の本質に近いものを感じさせる。また、人助けを「自分が救われたいから行う」という利己的な動機から肯定する考え方は、無理な自己犠牲を強いない、人間味あふれる合理的な知恵として印象に残る。「金儲け」と「信仰」を対立させるのではなく、欲望を認めつつも社会全体を豊かにする仕組みとして統合するというのが、とにかく新鮮な一冊だった。

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2026年02月07日

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