【感想・ネタバレ】専属契約のレビュー

あらすじ

「こんな僕に、誰かを好きになる権利はあるのかな」
常磐慧、16歳。性別、男。ある朝、女優の各務小夜子に呼び出され、少女のふりをしてCMモデルを引き受けることになる。本当は引き受けるつもりはなかった。けれど、傲慢なカメラマン・静竜之介との出逢いが慧の闘争心に火をつけた。才能溢れる静に惹かれる慧。静は少年である慧を抱き、モデルの『慧』が実は男であるという秘密を守ることを条件に慧と専属契約を結ぶ。自分以外に写真を撮らせるな、と。恋を知り、成長していく慧。それは別れが近いことを意味してもいた…

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Posted by ブクログ

ネタバレ

色んな意味で橘紅緒さん的、鉄板なお話かなと思う。
カプの特性も、ストーリー運びも。
いつものことながら、みんな、どこか少し浮世離れした人たち。
ちょっとワケアリで、きれいだけど、気が強そうで、媚びない受。
自分の風貌が周りの人たちにどんなに魅力的に映っているか無頓着で、
いつもキュッと眦をきつくしたような目をしている。←こういうの多い!
けれど内面は繊細でうぶ。恋も愛も何も知らない。
攻がまた美しく、超然としていて、多くを語らないから、何を考えているのかわからない。
受けの子が勝手に誤解して、勝手に自己完結して、逃げ出す。
橘紅緒さんの作品って、8割方『勘違いor誤解する話』だと思う。
しかも結構しょーもない感じの・・・
そして結局捕まる。誤解が解けて、自分が気が付かなかっただけで、相手も自分にメロメロだったと知る。
な~んだ、そうだったのか大団円ってパターンです。

わかっているのに、読んでしまうねぇ・・・
どこか現実離れしたような、透明なフィルム一枚越しに眺めるような、醒めた熱。
一見熱量なんて感じさせない儚さなのに、じわりと静かに、ヒリヒリと熱い。なんかその世界観が好きだから。

橘作品の中で、特に目新しさはないけれど、独特の空気感が好きなら読んでいいと思う。
わたしは嫌いじゃない。
どうでもいいけど、橘さんの作品に出てくる女性キャラって、いつもすごく変だよね。
なんかまるでリアルな人間味がないっていうか・・・フシギだ。

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2012年07月27日

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