あらすじ
「なんなんだ、これは!」想像力の限界の斜め上を突っ走る物語20編。街裏ぴんく(R-1グランプリ2024王者)、大島育宙(XXCLUB)、永井玲衣(哲学者)らが大絶賛!! 第一作品集『ずっと喪』において、Aマッソ加納愛子に「舞台袖で他の芸人のネタ見て思う『やられた』って気持ちが全編続いて最悪だった!」と言わしめた鬼才が放つ、待望の第二作品集!
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Posted by ブクログ
「川が転校してきた」が好きで何度も読み返しています。初めてタイトルを見た時は、どういう意味なんだろうと思ったのですが、あまりにもタイトル通りで笑ってしまいました。
川の人しぐさのが、どれもユーモラスで愛らしさを感じます。こういう性格の人いるけど、確かに川ならこうなるか、と妙に説得力のある描写が沢山あり脱帽でした。
「ヨミコは滑り台」も好きだったので、自分はこの方の、無機物が意思を持った物語が好きなのかもしれない。
Posted by ブクログ
10ページ程度の短編で構成されているが、その短さを忘れるぐらいどの話も没入感があった。短い文章の中で設定を説明しながらその世界観に引き込みつつ、しっかりと話のオチまでまとめられる作者の文才に驚いた。今村夏子の小説が好きな人は漏れなく好きな作風だと感じた。
Posted by ブクログ
すっごく面白いしか言えない。ショートストーリーは全然読んだ事ないけどきちんと完結しているし、独特の世界観にほんわかした温まるストーリーで何度も読み返したくなる。
あり得ないのにありそうなストーリーの展開。
遊具の話は心温まる冬にピッタリの話。
Posted by ブクログ
ショートショート大賞を受賞して作家になった洛田二十日さんの2冊目。デビュー作『ずっと喪』も最高だったけれど、2冊目はさらにパワーアップしていた。圧巻の一冊です。ハズレゼロ。
いろんな状況に関して突飛な設定やボケに対して、ツッコミを入れるか、受け入れるか、受け流すか、完全に乗っかるかはセンスの見せ所だと思うけれど、その判断が抜群にうまい。今村夏子さんや村田沙耶香さんの小説を読んだ時と同じように、読者を平伏す力がすごい。
ソファの隙間に落ちて現実世界に帰って来れなくなったお父さんと、その息子を描いた「ソファの隙間」
公園の遊具を飼育するための牧場と、すべりだいの飼育係を描いた「ヨミコはすべり台」
教室に川が転校してくる「川が転校してきた」
客が熱狂すればするほど、ワイヤーで吊るされた氷塊がその熱気で溶ける溺死系バンドについて書いた「溺死ロック」
が特にお気に入り。