あらすじ
気高き鬼の姫と怜悧な軍人の政略結婚の顛末とは……?
誰もが目を輝かせて欲している〝恋〟。
恋を知らない花燐に政略結婚の相手・黎人は約束する「わたしといれば、必ず恋が見られるだろう」と。
鬼と人間の間に生まれた娘・花燐と麗しの軍人・黎人が織りなすアクション満載のラブストーリー。
序章
第一章 百鬼の姫
第二章 太陽に触れる手
第三章 獣憑き
第四章 恋とは
終章
■織都(おりと)
横浜出身。著者に『魔女の結婚~愛し子の世界征服を手伝いますが、転生のことは秘密です~』『魔女の結婚~愛し子との婚約は破棄します~』(ともに小学館)がある。
■イラスト
大庭そと(おおにわ・そと)
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Posted by ブクログ
とてもとても良かったです〜!!
最初は人間と妖怪の和平のためだった2人の契約結婚はお互いを知り共に過ごすうちにいつしか恋へと変わる。。。
それぞれが父の志を継いで次世代で共に手と手を取り合って和平のために動いてるのとてもエモいです...!!
無表情で生真面目な軍人黎人は当初冷たい印象が強かったですが、不器用なだけで花燐に対する態度に優しさが垣間見え、かつて花燐の父である大妖怪百鬼の空亡に助けられた過去を持つことを知ってからは一気に人間味が増して、花燐との気安いやり取りも読んでて楽しかったです⟡.*
人間に裏切られ酷い扱いを受けていた花燐が心を許し協力する気になれたのは黎人だったからこそなのだと感じました(•ᵕᴗᵕ•)
妖怪の総大将でありながら黎人の養父と友人の仲だった空亡と当時軍人で穏健派だった黎人の養父秋一は妖怪とか人間とか関係なく友人として手と手を取り合える素敵な関係性で、そこには確かな絆があったにもかかわらず空亡の襲撃で和平は頓挫し空亡はすべての責任を取らされる形で処刑されてしまった、、、その真相に迫るシリアスな部分と黎人と花燐の初々しくてコミカルなやりとりとのバランスが絶妙で、一気読みしちゃいました(*´艸`)
特に「恋」にはみんなが夢中だからきっと街の1番わかりやすい所で大々的に売り出されているというような感じの花燐の偏った知識が面白くて出てくる度に笑ってましたが、この最初は物珍しさと好奇心に溢れていた「恋」が後半しっとり切なさと温かさを帯びたものに変化していくのも絶妙で良かったです。
序盤に出てきたあの妖怪の願いが叶ったシーンにもほっこりじんわりでした...!!^ᴗ ̫ ᴗ^
急に連れてこられた環境の中で常に自分にできることはなにか何を成すべきなのかを自問自答し、都度もがきできることを頑張り続ける花燐がたくましくてかっこよかったです!
後半一気に物語が動いて心が凍えそうになるような部分もあって絶望しかけましたがハピエンを信じて読み進めて良かったです!!
もっともっとその後の和平に向けて頑張る2人や妖たち、人間たちの様子も読みたいです♡続刊しますように!!
Posted by ブクログ
Tさんのおすすめ。
人間と妖怪が共に助け合って暮らしていた日の本だったが、
人間側の勝手な西洋に対する開国によって、
人間と妖怪の大戦が巻き起こり、
帝都を境に東西に人間と妖怪が棲み分けることになっていた。
妖怪を束ねるていた総大将百鬼と人間の間に生まれた花燐は、
田舎の武家屋敷に幽閉されていた。
そこへ、対妖怪の軍隊の軍人が人間と妖怪の和平のために結婚を申し込みに来る。
本でしか世の中を知らなかった花燐が、
本の中にあふれていた「恋」を探すと言い出すあたり面白かったし、
軍部のクーデターと意外と話が大きくなって面白かった。
花燐の護衛兼身の回りの世話をする女性、寧々の飼い猫が、
死に際に二本足ですっくと立って妖怪猫又になったのはうらやましかった。