あらすじ
物理・数学・漢字・美術・哲学・文学・論理・クイズ――それぞれが溢れんばかりの知識と好奇心を持つ、彼らの「学びへの情熱」はどのようにして生まれたのか? 幼少期のエピソードから勉強に目覚めたきっかけ、両親や恩師から受けた大きな影響、進路決定の理由まで、コンテンツを提供し続ける原動力の秘密が明かされる。
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Posted by ブクログ
メンバーそれぞれの学びに対する姿勢や考え方がわかる、QuizKnockファンには得しかない本。それぞれ得意ジャンルや好きな物事をどのように培ってきたのかを垣間見ることができて、とても満足感のある一冊だった。
個人的には志賀さんの言葉がとても響いた。
Posted by ブクログ
大人も学ぶ
東大王に出演してた子たちって、頭がいいのはモチロンなんだけど、礼儀正しくって、俺様じゃなくて感じがいいなぁといつも思っていました。まあ、賢いってそういうことなんだけど。
そんな彼らのバックボーンがわかる本。お子さんが小さい方、読んでみて下さい!
地方から東大に合格した方の対談も面白い。地方の進学校の先生は一読の価値あり。
私は最終章の伊沢君の所が一番響きました。教育の、社会の大局を見てる。本当にすごいなあ。私は定年まであと10年を切った高校教諭ですが、ずっと年下の彼の言葉になるほどと思うことがいくつもありました。
今後の彼らの事業展開に注目していきたいです。
Posted by ブクログ
志賀さんの美術の話と河村さんの読書の話を読みたくて。
東京藝術大学を卒業した志賀さんは、動画の中で「藝大卒だから絵が上手い」と言われて「論文で入ったから、絵はうまくない」と言っていたことがあって、「論文で入る藝大」というのがすごく気になっていました。
本当は描く人になりたかった。
自分の限界を知って、実作ではなく美術について語れる人を育成する「芸術学科」に進みながら、実技が好きで、一点でいい提出作品をいくつも作ったりする。
知識という裏付けがあるうえに、感性が鋭い。
論文で藝大に入っただけあって、言語化が上手い。
絵画だけではなく、現代音楽でも、文芸作品でも、それに対する素人のコメントに対してでさえ、受け取る力が高い。
私はこういうバランスよく物事の本質を捉えられる人になりたかったんだけど、それに伴う悩みなんかもあるようで、難しいものだなあ。
河村さんは「読書をすることによって、人の感情というものを捨てた時期がある」と言っていたことがあって、それはどういうこと?ととても気になっていたのでした。
どういうことかというと、作中の人物に感情移入できない自分を疑っていたけれど、感情のような再現性のないものに縛られてもしょうがないと切り捨て、ロジカルなミステリや、現実ではない世界の話であるラノベなどを読んできた、ということだそうです。
私は作中人物に感情移入するものだ、と思ったことは一度もなくて、小説と自分は決して交じり合わない平行線だと思っていたので、このような悩みを持つ人に驚きました。
結構大人になるまで、私には人間らしい感情が希薄だったのだと思います。
母親に「感受性がない」と言われましたから。
でも本って、究極の自由世界じゃないですか。
作者がどう考えていようと、読んだ感想は自分のもの。
河村さんも、読書に対するハードルは低い方がよい、読みたくなければ読まなくたっていい、と言っています。
私も同感。
あとがきは伊沢さんでなくて須貝さん。
『学びでは仲間やライバルは大事だけれど、勝ち負けはどうでもいいんです。』
『本当の価値は勝つことじゃなくて学ぶことにある』
あと、学びって学問だけじゃなくて、日常的なものであってもいい、と。
彼らに限って言えば、環境って大事だなと思いました。
「勉強しろ」とやみくもに言うのではなく、子どもの様子を見て、できそうなこと、好きそうなことを周りに用意しておく。
低い目標でいいから、数多く達成感を感じさせるようにする。
成功体験の大切さで言えば、須貝さんの親はすごい。
ちょっと難しい出来そうなこと(ボタン付けなど)を幼稚園生の頃からさせている。
だから「家庭科も保健体育も5だった」と胸を張って言えるんだなあ。
やればできる体験を、幼いころからたくさん経験しているから、彼らは「もっとできるはず」の自分を信じることができるんだなあ。
興味を持つこと
勉強するには、「勉強したい」という気持ちや好奇心を持つことが大切だという、学びがありました。
好きなジャンルなら学ぶのも楽しいという考え方には共感できます。
欲をいえば、苦手分野に興味を持つ方法も知りたいと感じました。