あらすじ
彼氏の光希と幸せな日々を過ごしていた中3の心優は、突然病に襲われ、余命3ヶ月と宣告される。そんな中で迎えた2人の1年記念日、光希の幸せを考えた心優は「好きな人ができた」と嘘をついて別れを告げるものの、彼を忘れられずにいた。一方、突然別れを告げられた光希は、ショックを受けながらも、なんとか次の恋に進もうとする。互いの幸せを願ってすれ違う2人だけど…?命の大切さ、家族や友人との絆の大切さを教えてくれる感動の大ヒット作!
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Posted by ブクログ
『てのひらを、ぎゅっと。』
悪性脳腫瘍が原因で余命3ヶ月と突然宣告された女の子・心優 (みゆ)と、同じ中学校に通う幼なじみで恋人の光希 (こうき)こと こうちゃん。
家族や友人たちとの時間、そして大切な人を想う気持ちが描かれたお話。
ちなみに、この本を手に取った理由のひとつが、
「心優 (みゆ)」という主人公の名前。
なんか可愛ない?(^^)
ジャケ買いならぬ、まさかの「名前買い?」(笑)
そんな理由もあって読み始めたんやけど、心優は名前のとおり、ほんまに心の優しい子やった。
自分が病気で一番つらいはずやのに、それでもこうちゃんの幸せを考える。
強いなぁ……。
ほんで、優しい。
こうちゃんが病室に泊まり、二人で一緒に眠る場面もほんま好き♡
心優が病気の不安や恐怖と闘う日々の中で、
こういう二人の時間がなんとも微笑ましい♡
でも心優ちゃん、たまに無茶する。(^^;
先生から「無理はしちゃダメよ」と言われてたはずやのに、ある理由から病院の屋上へ...。
夜空の星を眺めながら、こうちゃんと二人で過ごす時間。
なんとも素敵な場面なんやけど……
って、病院の屋上おるやんかあぁぁ~い!(笑)
さっき言われたとこやん。(^^;
こういうところも含めて、心優はほんま強い。
でも、やっぱりこの物語は切ない...泣。
特に読んでいて辛かったんが、心優の妹の紫苑 (しおん) のこれから。
大きなったら恋バナしたり、一緒に買いもん行ったり。
そんな姉妹の時間もあったはずやのに、その頃にはもう心優はおらん。
これ、あかんかった……。
ほんで、お父さん、お母さん、親友の梨帆 (りほ)、妹の紫苑 (しおん)、こうちゃんへ残した手紙。
一通一通を読むたびに、最後まで大切な人たちのこと考えてるんやなぁ……って。
やっぱ心優は優しい。
少しずつ意識がなくなっていく心優。
ほんで最後の、
「せか、いで...い...ちば、ん...し、あわ、せ...な、て...」
ここはもう……泣く。まじで...泣く。
『てのひらを、ぎゅっと。』
このタイトルが、ここでこんな響いてくるとは……。
心優との別れのあとに描かれる、お母さんと一緒に星降る夜空を見上げる幼い頃の心優が出てくる「夢の続き」も切なかった。
もう心優はおらんと分かっとるからこそ、余計泣ける。
ほんで、心優がおらんくなったあとの物語。
姉妹揃って朝の様子が同じなんには、ちょっと笑った。
……やっぱ姉妹やん。間違いなく...(笑)
時が流れ、こうちゃんは心優との思い出が残る母校の教師になっとった。
ほんで希衣 (きい)と結婚し...
「優希 (ゆうき)」と「希心 (きこ)」、
二人の子どもの父親に。
ここで名前を見ていて、ふと思った。
希心の「心」と、 優希の「優」。
……心優になるやん。
これって偶然なんかな??
そういう意味が込められてるんかは分からんけど、なんかええなぁ……って。
ほんで番外編。
星になった心優と、こうちゃんが繋がる。
心優はおらんくなってしもたけど、二人で過ごした時間も、心優への想いも、ずっとこうちゃんの中に残ってるんやろなぁ。
切ない。
でも最後に二人がまた繋がれたような気がして、少し嬉しかった。
ほんで、物語の中に出てきた、
「何十億分のいのちの奇跡」
って言う言葉も印象に残った。
たくさんの人の中から誰かと出会って、 一緒に笑ったり、そばにおったり。
普段は当たり前やと思てるそんな時間も、ほんまは当たり前やないんやろなぁ。
「名前買い?(笑)」
そんなところから読み始めた一冊やったけど……
最後は、しっかり泣かされました。