あらすじ
中国に女権主義(フェミニズム)ブームがやってきた。「なぜこの社会は不公正で不条理なのか」。自らの境遇に不満を募らせる女性たちの問いに、女権主義が答えを与えたからだ。「天の半分を支える」といわれてきた中国の女性だが、建国以来、中国共産党最高指導部にその姿はない。改革開放政策は男女格差を広げ、出産や結婚から女性は遠ざかる。女性への暴力や人身売買の報道もあとを絶たない。女権主義を手に入れた女性たちに対し、政権は神経をとがらせる。MeToo運動の最中に現地取材をした中国特派員が見た抵抗と弾圧の最前線。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
あらゆる社会運動が抑圧される中、女権主義(フェミニズム)は中国で残った最後の社会運動と言われているらしい。
日本と同様に男性から叩かれまくるは光景には既視感がすごいが、中国の場合はさらにその上、権力のある男性の性暴力は国家ぐるみで隠ぺいされるという二重苦だ。
ネットでの告発も削除され、告発も容易ではない。
しかし、そんな中でも白紙運動に参加した中国人の若者などは、日常的な正義を重視するなど、一定のリベラル思想は育っている。
あとがきで、白紙運動は「始まり」だと言う意見が紹介されるが、そうであってくれることを願う。