あらすじ
起伏のある88年間を初めて振り返る。
日本を代表する名悪役の波瀾万丈の88年間の歩みを綴った自伝。
映画「飢餓海峡」「仁義なき戦い」など任侠ものから時代劇まで数多の出演作での悪役ぶり、
そして「う~ん、まずい、もう一杯!」の青汁CMで、一役お茶の間の人気者となりましたが、
俳優デビュー前はプロ野球選手として活躍していました。
岡山での戦争体験、小学校で見た米軍のキャッチボール姿に始まる野球との出合いや明治大学野球部での苛酷な日々、
そして東映フライヤーズ入りから俳優への転向、悪役商会結成。
またカメラが回らない場所では東日本大震災や熊本地震で被災した子供たちとの交流も――。
八名さんは言います。
「世の中のためになる足音をのこして生きていきたい」
88年の間に出逢ってきた多彩な交遊録や縁を振り返りながら、残したい想いを書き下ろした一冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
名優の人間観、社会観は
深い。
八名さんの人柄がよく伝わる本。
日本映画の主役を張るレジェンド俳優が、この本では脇役として登場。その横顔も興味深い!
Posted by ブクログ
東映フライヤーズの投手から映画俳優それも悪役のスペシャリスト。俳優八名信夫が振り返る人生。
明治大学の野球部をあまりの厳しさに脱走しプロ野球選手に。またたまたま親会社が映画の東映であったことからケガで引退後に俳優の道へ進むことなど、禍福は糾える縄の如しという言葉を想起させられる。
悪役商会を主宰して全国区の著名人となってからは、被災地を訪ねたりつぶれそうな芝居小屋を再興させたり、社会に還元している姿勢がなんとも格好いい。
最後の映画俳優と言っても過言ではなかろう、波乱の人生。
Posted by ブクログ
八名信夫さんは「まずーい!もう一杯!」の青汁CMに出ている悪役商会の人として認識していたので、プロ野球選手だったとは、本当に驚いた!
昭和は昭和の怒号と暴力が当たり前の野球部時代の話は、書いて大丈夫なのかと心配になった。
あぁ明治大学…
※八名さんは暴力振るわれるほう
所々に戦争についてのお話があり、八名さんと私の時代の隔たりを実感するとともに、もっともっと戦争について話したり書いたり放映したりしてほしいと思った。
いかに戦争が生活に入り込んでくるのか、戦争が始まるとどういうことになるのか、想像すると恐ろしかった。
戦争を知らない世代にとって貴重な人だ。