あらすじ
戦後生まれの代表的な作家となった中上健次(1946-1992)は,郷里・熊野と土地に根差した一族への痛切なこだわりを終生いだき続けた.圧倒的なまでの暴力と性の奔流――中上の憤怒と哀しみは,やがて人間への優しさに昇華されていく.初期の代表作「十九歳の地図」や,「楽土」「ラプラタ綺譚」等,雄勁と繊細の織りなす短篇10篇を精選.
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Posted by ブクログ
粗雑だけれども力強い。そういう文章を綴る数少ない作家の一人ではないかと思います。妙に洒落た表現はないけれど、妙に心に響く文章を書く、そんな感じです。この短編集に収録された作品の殆どは読んだことのある短編でしたが、だからこそ安心して読めたし、思い出して噛み締めながら読めました。力を与えてほしいときは、ぜひ。
Posted by ブクログ
かなり強い苦手意識を持った。
なんの前提知識もなく、「路地」小説と言う響きだけ知っていたので、1つ目の話を読んで路地裏にいそうな不良を題材にした小説なのかなと思った。
解説を読んで、デカダンな雰囲気に納得。
ゴツゴツ感、湿っぽさ、重苦しさが強く、文体を咀嚼できない。
人の持つ嫌な部分が何の調理もされずに目の前に出される感じ、メンタルが弱ってるとくらいそう。
楽土はどこか人間失格を彷彿させる。一番印象に残った。
十九歳の地図の何者でもない人間の世の中に対するイライラみたいなもの、覚えがあって嫌な気持ちになる。
ぶっ刺さる人はいるんやろなあと思う。