【感想・ネタバレ】あるいは誰かのユーウツのレビュー

あらすじ

〈第48回日本児童文芸家協会賞〉受賞作家の最新作!

「お前もそろそろ大人になれ。今はお前にとっても、とても大事な時期なんだぞ。」
最近やる気がなくて練習をサボり気味の悠太は、合唱部の顧問から1週間の部活禁止を食らってしまう。
ボカロ好き男子のモヤモヤさをとらえた「人魚姫の憂鬱」ほか、第二次性徴期を経た中学2年生たちの戸惑いや悩みを描く、6つのストーリー。

「人魚姫の憂鬱」……合唱部の悠太は、このところスランプぎみ。顧問の先生からは『大人になれ』と言われるが。
「赤い潮」……あかりは生理が重い。ある日、落としたナプキンをクラスメイトの男子に拾われてしまい--。
「私はフリーダ」……バスケ部の早記は体毛が濃いのが悩み。でも美術の授業で見たフリーダ・カーロの絵に引きつけられて。
「3段ホックとナベシャツ」……オタクキャラの冨岡の悩みは胸が大きいこと。電車の中で痴漢に遭いかけたところを、クラスメイトの真中さんに助けられる。
「誰のことも好きじゃない」……どうしてみんな、あんなに恋バナが好きなんだろう? 私には恋がわからない。わかりたいとも思わない。
「NO MEANS NO」……孝之の母親は恋愛小説の大人気作家。ずっと隠していたのに、先生の軽率なひと言でクラスじゅうにバレてしまって。

小学上級から

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

いやーもうホント、うますぎます。
悩める中学生たちだけど、みんなちょっとカッコいい決断をしていくから、自分もちょっとカッコよく生きなきゃなと思っちゃう。
あー中学生の時に読みたかった!
YAてすが、大人にも読んでもらいたい‼️
新谷くん人として好き!

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2025年04月22日

Posted by ブクログ

中学2年生。変わっていく体、ままならない心。
声、生理、体毛、胸の膨らみ、性被害、恋愛、性体験。それは隠すべきもの? 誤魔化さずに真正面から書く。それもYA(児童書)の大切な役割なのだろう。
語り手がリレーする連作短編集。物語の厚みも楽しい一冊。

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2024年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

思春期の悩みや戸惑いを知る、大切な物語で、中高生、同じ悩みを持つ人たちにも読んで共感して貰いたい一冊。タブーじゃないのに触れないって何だろうとか、みんなにも考えて貰えるといいのになと思う悩みことが綴られる、タメになる本でもある。
登場人物が重なっているので、さっき居たあの人か、と身近な人だと感じる。
身近なみんなが、何か、心に思うところがある。そんな風にも感じる。


人魚姫の憂鬱:変声期
赤い繭:生理痛
私はフリーダ:コンプレックス、毛深い
三段ホックとナベシャツ:胸の大きさ
誰のことも好きじゃない:アロマンテック
NO MEANS NO:嫌なことは嫌:性教育

大切な話ばかり。人権問題にも。

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2024年08月05日

Posted by ブクログ

登場人物がほんの若干交錯しているタイプの短編集でした。YAは先進的で似たようなテーマを描いた作は増えてますが、1冊にいろいろまとまってるのはまだ珍しめかもしれない。「私はフリーダ」「No MEANS NO」がちょっと珍しいタイプの悩みを描いているなという印象でした。

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2025年06月01日

Posted by ブクログ

声変わりをした、生理が重い、体毛が濃い、胸が大きい、恋がわからない、母親が恋愛小説家なんて…。
いろんな「ユーウツ」を抱えた中学生の短編集。天川さんの作品は“男の子””女の子”よりその子自身を描いている感じがして好き。大人になったら割り切ってしまうようなことでも、思春期の学生にとってはものすごく大事な、考えること。お互い相手の悩みをたいしたことないと思ってしまっているところ、あるよなぁとドキッとさせられた。

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2025年03月09日

Posted by ブクログ

大人ではない。
子どもでもない。
心の成長も、体の成長も、人それぞれ。
さまざまな中学2年生たちが、「ユーウツ」を抱えながら、それでも一歩先へ進んでいくオムニバス。

あー、いるいる、こういう子!という人たちのオンパレードだった。
語り口も多様で、読み始めると彼らが頭の中でイキイキと動き出す。
れでいて多様性も取り入れられていて、この世代の子たちに、「ぜひ読んでほしい!」と強くオススメしたい。
中学生って、深く考えていないようで、実はしっかり本質を突いている世代だと思う。
彼らは彼らできちんと「自分」と向き合って前に進んでいる。
だから、私たち大人は彼らを信じて、大きな気持ちで見守っていく覚悟も必要なんだなと考えた。

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2024年12月24日

Posted by ブクログ

中学生の短編集。登場人物は少しずつ重なっていて1人ずつに焦点を当てて描かれている。次々と新しい人物が登場してくるので、メモしながら読んだ。どこかに簡単な紹介があると読みやすいと思う。そう思うのはじぶんだけかもしれないけれど、、、。

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2025年10月20日

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