あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
著作物(コンテンツ=絵や文章、写真、動画、音楽、イラストなど)を守るのが著作権です。
サッカーのルールのように多くの人は基本的な知識を持っていますが、細かいルールについては知らないことが多いものです。
特に、デジタル時代の急速な技術進歩により、著作権に関する混乱が生じています。著作権の知識は、自分の作ったコンテンツを守るだけでなく、他人のコンテンツを尊重するためにも重要です。本書では、著作権の基本ルールについて学びましょう。
【目次】
第1章
著作権ってなんだ?
権利ってなに?
著作権ってなんだろう?
なぜ著作権が必要なの?
著作権者になるには?
著作物ってなんだ?
著作権で保護されないもの
知的財産権と著作権
著作権の保護期間
他人の著作物を使うとき
著作権を侵害したら?
第2章
著作権に含まれる権利
著作権が守るもの
公表権(著作者人格権)
氏名表示権(著作者人格権)
同一性保持権(著作者人格権)
複製権
上演権、上映権、演奏権
公衆送信権
口述権、展示権
翻訳権、翻案権
二次的著作物の利用権
著作隣接権
コンテンツの私的使用
学校と著作権
第3章
これは著作権侵害?
人気キャラをマネして描いてマンガを発表したら……
学校の放送でヒット曲を流す
新聞、雑誌の切り抜きのコピーを校内で掲示
自由研究で友だちのまねをしたら……
替え歌は問題ある?
先生が児童・生徒の作文を勝手に直すこと
図書館で本や楽譜のコピーをしてもいい?
「歌ってみた」「踊ってみた」は著作権の侵害になる?
ダウンロードした音楽(曲)
違法ダウンロード
メールの転送
授業の課題や宿題で教材をコピー
ネット上にある写真を使う
好きなアイドルの音楽を動画のバックに使う
人気マンガのタイトルロゴをまねる
自分のSNSプロフィールにアイドルの写真を使う
好きな歌詞をコピペしてSNSで使った
ゲーム実況
著作権フリーってなに?
人工知能と著作権
去年のベストセラーを朗読したら……
マンガ原作とドラマ化の関係ってどうなっている?
グローバル時代の著作権のルール
映画の著作権ってどうなっているの?
COLUMN
著作権はどうやってできたのか①
著作権はどうやってできたのか②
著作権はオンライン時代の情報ルール
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
著作権の基本がわかる本……だけど複雑怪奇なうえに、あいまいな部分も多く、改正も常にされてるらしいので、一言で言うと『難しい』
それを、なるべくわかりやすく書いてある。ありがとう児童書。『2024年発行』なので、2025年の今は最新に近い。
章ごとに見ていく。
1章 著作権ってなんだ?
著作権は元々はプロ(それでお金を得る人たち)のものだったという話から、詳しく書いてある。
『著作物とは 『1.思想または感情』を『2.創作的』に『3.表現したもの』であって、『4.文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの(著作権法第2条1項)』16p
授業で書いた作文にも著作権が発生する……と、ちゃんと小学生向けに書かれてる。
最後の項目は『著作権を侵害したら』で10年以下の懲役、または1000万以下の罰金。
いきなり逮捕はないよ。最初は警告だよ。大人に相談してね。の他にも、『もしかしたら、権利者が間違っているかもしれません』29pとも書かれてあった。すごい。良心的。
2章 著作権に含まれる権利
著作権が守るもの『作り手のハート』を守る著作者人格権と『財産的価値』を守る著作財産権。さらに著作隣接権がある。
……隣接権はプロでないとお目にかからないような。
心を守る著作人格権には下記3つがある。これは売ったりできない。
『公表権』公表するかしないか、いつどこでどのように公表するかを決める権利
『氏名公表権』公表時に著作名を表示するか、公表するなら実名かペンネームかを決める権利
『同一性保持権』自分の著作物の内容やタイトルで改変されない権利
小学生向けなので『子どもが作ったコンテンツを扱う場合、先生から子どもに一言、「ちょっといいかな」と許可を得る姿勢がほしいところです。』39pとも書いてある。
学校でも先生たちは『子どもたちに自分にも権利がある』と教えるためにも、子どもに断りは入れた方がいい。人間をちゃんと育てるために『人権』を含めて教えてあげてほしいと思う。
コンテンツの『私的利用』は好きにできることも書いてある。私的利用は好きにしていい。コピーでも印刷、朗読、絵の練習etc。好きに出来る。あくまでも『私的利用』だけど……これ、範囲が曖昧なんだよね。よく読むと良い感じにぼかしてある。家族や友人数人程度ならOKか?詳しく書けない難しい範囲なんだろうな。
学校内での著作権の扱いも書いてあるけど……学校内での著作権の扱いはゆるい。その感覚を子供たちが学校の外に持ち込みませんように。と思ってしまった。
3章 これは著作権侵害?
【1人気キャラをマネして描いてマンガを発表したら……】二次創作は親告罪だから、大抵の作者は見逃してくれてるだけのグレーゾーン。親告罪だから、作者次第。やりすぎ注意となってる。良心的な作者は二次創作について何かを言ってることもある。
最初にこの話という事は、子どもにとってもこの話が一番、気になる部分ってことなのかな。
最後は『著作権は曖昧な部分が多くて説明が難しいものもある』となってる。
特に現在AIが進んでるから、その辺りで新たな規制が出来る可能性は高い。
この本も後数年後には、AI部分を加味した話になりそうだなと思ってしまった。
楽しかった。基本と現状がわかった。でも、数年後には新しい本を借りよう。でないと、情報が古くなりそう。
ごちそうさまでした。
Posted by ブクログ
著作権について見開き2ページでコンパクトに書かれてある。3章で「これは著作権侵害?」と具体例が書いてある。
個人的に学校の中の著作権について詳しく知りたい。