あらすじ
家族や社会への信頼がなくなり、怒り、惨めさ、悔しさから何もかも投げ出したくなった時があった。引きこもり、統合失調症、発達障害、登校拒否などの壮絶な過去をもつ著者が、自ら発した一つのSOSをきっかけに、人と関わり心を取り戻していく35年間の記録。
当事者から当事者へ、ご家族へ、福祉関係者のみなさんへ――。
誰かの道しるべになることを願い、包み隠さず書かれた魂の叫び。
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Posted by ブクログ
17年間引きこもった末に、脱出し、大学を卒業して障碍者施設に勤めることに成功した凄い人が自身で著わしたノンフィクションです。引きこもり脱出の最初のうちはお金の面では、お母さまに助けてもらっていたが、引きこもり生活で負ってしまった障害を負いながらも、働いて自身で婚活までしています。その内容を読んだ時には、健常者でも奥手な人はひるんでしまうような頑張り様で、敬服しました。著者が難しい大学の課題をこなしたり、婚活の一環で人慣れするための活動を読むと、恐らく本当の引きこもりの人は「こんなに頑張らないと健常者にはなれないのか」と怯んでしまうかもしれません。それぐらい、著者の頑張りが伝わってくる一冊でした。