あらすじ
がんの最善治療とは何か? 医療技術が日進月歩で進化を遂げる一方で、氾濫、錯綜する情報とどう向き合えばいいのか……。専門分野に特化することなく、がんの生態を最も熟知する立場である放射線腫瘍医が、がん発生のメカニズムから最先端の治療法、治療に対する考え方までを、わかりやすく、そして大胆に教える。手術で“排除”するのでも、抗がん剤で“叩く”のでもない、“共存”の道とは――。
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Posted by ブクログ
本書は、放射線治療医師が書いたもの。タイトルからすると、放射線治療医から見たがんの解明という感じがし、そのあたりも期待して読んでみたのですが、そういったことは全く書かれておらず、放射線医が考えるがんとの付き合い方という、とても臨床的なお話しでした。
本書の内容は、教科書的な感じなので、本当に興味のない方は退屈すると思います。しかし、放射線治療に関する教科書的な知識を集約したものは、一般の人が手にするものとしては少ないと思いますので、貴重な一冊かなと思います。
これまで放射線治療は補助的なものと思っていましたが、案外そうではないと言うことを知り、個人的にはちょっとした驚きがありました。
著者はとても冷静な視点で、誠意をもって本書を執筆したんだろうと思う箇所がいくつかありました。そういったところに、教科書的だけど教科書ではないものを感じ、好感が持てました。
それにしても、放射線というのは様々な応用範囲があるんだと改めて思いました。
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