【感想・ネタバレ】情報戦の教科書のレビュー

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Posted by ブクログ

『防諜講演資料』という1941年に日本の内務省が発行し、日本国民に向けて発表された書物を、国政政党「参政党」代表である著者が書き記し、今の日本社会と照らし合わせて解説と提言を加えた著書になります。

『防諜講演資料』では"戦争の入り口は秘密戦=情報戦"と定義されています。いわゆる私達が一般的に想像する戦争は"武力”のイメージがありますが、武力戦の前段階に燃料や食糧を止める"経済戦”、さらにその前段階として"情報戦"があるとこの本では定義しています。

 戦前『防諜講演資料』により防諜の重要性が啓蒙されていた筈の日本でしたが、先の大東亜戦争では情報戦の段階で米国に敗れており、ソ連側のスパイと思われる人物が大本営内にも入りこんでいたと言われております。日本敗戦の原因は情報戦で敗れていたことが大きいのではないかと個人的にも思っております。(そもそも、防諜がしっかり機能していれば、米国との全面戦争は回避できていたという見方もありますが...)

 そして国民に『防諜』という教育がされていない、今の日本の現状はどうでしょうか。戦後80年近く経ちますが、日本は未だにGHQが行ったウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムの洗脳から抜け出せず、政府は米国に言われるがまま、日本を売り渡すような政策を推し進めています。また、情報戦という観点で見れば今まさに土地や不動産の買収など、中国からの静かなる侵略を受けている状況です。しかも、多くの日本人がその状況に気が付いていません。筆者が提言するように、国民の心構えこそが最大の防衛であると思いますが、「危機意識」「防衛意識」「愛国心」すべてが今の日本人には欠如しているのです。

 ひとりでも多くの日本国民がこの本を手に取り、今の日本の現状に気づき、情報の取り方を変え、次の世代へこの日本という素晴らしい国を繋いで行くために、行動を変えて行くことを切に願います。

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2024年02月19日

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