【感想・ネタバレ】踏みにじられた未来 御殿場事件、親と子の10年闘争のレビュー

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Posted by ブクログ

何が正しくて何が間違ってるのか…。
本当に真実を追い求めないかんはずの警察や司法の存在って何?
とにかく、彼らの真実が明るみになりますように…。
もっと広くこの事件について知られなければならないと思った。

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2012年04月14日

Posted by ブクログ

「御殿場警察は暴走族の前ですら逃げる」と、幼少の頃まわりの大人たちが彼らの体たらくを評し、まことしやかに話していたのをよく覚えている。
御殿場で育った身としてはこの本を読んでその冗談もあながち嘘ではなかったと思った。このレビューを書くに当たって読後数日の冷却期間を置かなければならないほど(そこまでして書くこたァないんだが)怒りを覚えたからだ。
テレビのニュースやドキュメントを通してこの事件を知っていたが、きちんとした活字で読むとあらましの酷さがさらに際立つ。
事件の発端となった少女の嘘の罪は非常に重い。しかし客観的な証言の裏取りをせず、拷問的な取り調べを行った御殿場警察の罪は数倍は重い。内容は地元の感覚がわかっていれば違和感のあることばかり。
裏を取れば数時間で嘘とわかり、少年たちの十年に及ぶ人生にも傷がつかなかったレベルの話だ。
ちなみに言っておくが、この事件が発生したのは昭和20年代ではない。れっきとした21世紀。2001年の9月のできごと。折りしもアメリカ自作自演同時多発テロが起きた時期。
そんな時に東京から100キロも離れていない町で半世紀、いやいや戦前から連綿と行われていた冤罪を作る警察得意のでっち上げ作業をしていたのだから呆れる。
その後の裁判の経緯も酷い。気象条件の立証(もちろん無罪の要因だ)にも明らかな捏造が見られるし、検事の強引な立件や裁判官の無能さにも腹が立つ。登場人物以外は全部嘘。
どうしようもない無能な連中が人の人生を冗談で裁いているとしか思えない。本当に腐っている。

友人や知人であるなど、出自がわかっている場合を除き、個人的には警察官という職業を選んだ人間は、社会性のない人格破綻者だと普段から思っていたのだが、本書を読んでその気持ちを強くした。
刑事ドラマは好きだが現実の警察官はどうしようもない人間のクズだ。
警察官は本当に信用してはいけない。その後に待ち構えている検事や裁判官も併せて酷いことは、昨今の冤罪事件のあらましを見ていただければわかるはず。

自己防衛の意味も込めて、元・地元で起きた恥としか思えない事件を、丁寧に時間をかけた取材によって著した本書をぜひ読んでいただきたい。冤罪はすぐそばにあることが恐ろしく良くわかるはず。

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2012年03月29日

Posted by ブクログ

「事実は小説より奇なり」。
事実だからハッピーエンドでは終われない。
人間が人間を裁くということがとても難しい事だと考えさせられます。
人ひとりの人生を大きく変えてしまう「裁判」というものに私達は「裁判員」という形で参加することになるかもしれない訳だが、選ばれた方には真剣に臨んでいただきたいものだ。

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2012年03月08日

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