【感想・ネタバレ】図解でわかる 意思決定支援と成年後見制度のレビュー

あらすじ

意思決定支援を含めた権利擁護、成年後見制度にかかわる理念や考え方、法制度などを網羅的に解説する入門書。成年後見制度のほか、意思決定支援、権利擁護にかかわる法律・しくみ、支援技術やかかわりなどを図と表、イラストでわかりやすく整理した。

※本電子書籍は同名出版物(紙版)を底本として作成しました。記載内容は、印刷出版当時のものです。
※紙版とは異なる表記・表現の場合があります。また、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

障害者や高齢者、ヤングケアラーなど支援が必要な状況にある人の意思が尊重されるように支援する制度と成年後見制度の改正された点などをまとめた一冊。
イラストと表が多用されていて、要点を掴むのに見やすいです。
障害者差別解消法の合理的配慮についてもわかりやすく解説されています。
ただ現実はまだまだ差別も解消されたとは言えない状況が多々あるかと思います。
事例も何点かわかりやすいものがあげられています。

成年後見制度についてはこれから変わるかもしれない、というまだ確定ではない検討段階の話も掲載されており、より使いやすい制度になっていくことを期待したいです。でも本書の内容を読んだ限りだとまだ使い勝手の良い制度とは言えないように感じました。

状況によっては周りで勝手に決めてしまい当事者は流されるまま、ということになりがちだっただろう当事者の意思決定ということについて、明確なガイドラインがあることは良いことですが、当事者と家族などの養護者との意見が合わない時にどのように意見をすり合わせていくのか、現実ではやはり結構な難問だと思います。
自分の場合にも実際にそういう場面があり、支援センターやワーカーなどが当事者の側に立つのは当然なのですが、家族の気持ちや状況を理解してもらえないと感じたことがあり、辛かったことが一度ならずありました。(当事者の意見を聞かず家族の都合で良いようにしようとしているというような扱いを受けたことも…)

色々改正されたり、細かいところまで考えられるよう制度も整いつつはあるのでしょうが、現実ではなかなかそれにすぐ即した対応ができるというものではないという風に感じます。

今現在の制度の状況についてざっくり把握しておくのに適した一冊だと思います。

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2024年05月27日

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