あらすじ
自らが全ての聖女を束ね導く光の聖女である、とついに民衆の前で宣言したキャロル。大地の聖女メリッサとの戦いに決着を付け、聖女を狙う禁軍から身を隠しながら巡礼の旅を続けていた――。
時を同じくして、水の聖女マリアベルも、第三王子リアン、ウィンフィールドで出会った少女クララと共に行動を開始。火の聖女ニスモにより国王が暗殺されたとされる不穏な事件の全容を突き止めるため、そして並々ならぬ想いを向ける相手で
あるキャロルの力になるため、正体を偽って領主に取り入り、裏で事態を操ろうと画策していた。
一方、禁軍に追われる身であるニスモもまた、密かにキャロルへの接触を試みていた。自らの悲しい過去に向き合うこととなった彼女の選択と決断とは――? それぞれの思惑が複雑に絡み合い、事態は混乱を極めていく……!!
最強“不良”聖女が世界を救う冒険譚、波乱と激動の第三幕!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
もっと脚光を浴びるべき骨太ファンタジーの第3巻。
今回はまさかの海聖・マリアベルが大活躍!過去エピソードを経て吹っ切れた様子の彼女が生き生きと動く様子が魅力的で面白さに一役買っています。
作者様によると、今後のシリーズ長期化を見据えての思い切った展開だそう。巻を追うごとに面白さが加速しているので、その作者様の賭けが成功し長く続いてほしいものです。
いつもながら言葉選びや言い回しが程よく重厚で、Web小説出身とは思えぬ上質さも感じさせる物語。紙書籍だと二段組の書式で密度が濃く、さくっと読めるようなトレンドの作風ではありませんが、読書好き・特に分厚い児童書のファンタジー好きさんなどには強くオススメできます。