あらすじ
「お金」「女性」「名誉」といったシビアな視点からあぶりだす、革新的画家集団の知られざる実像。アカデミスムの画家たちとの出身階層の違いとは? グループ展での確執の原因は? 最新の研究成果を盛り込み、19世紀フランスの社会・制度に生きた彼らの姿を丸ごと捉える。図版200点以上掲載。読めば名画の見方もきっと変わる!
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Posted by ブクログ
テレビでお見かけする三浦先生の著作で、パラパラめくってみると、絵のことではなさそうだったので、求めてみた。
マネと印象派画家達の人間関係と懐具合に加えて、評価の軌跡を描いたもの。作品は現代の我々が見ると違和感がないが、当時は超前衛芸術だったわけで、それを踏まえて読む必要があると思う。彼らはサロンでの評価に頼らず、批評家の評価と画商の努力によって受け入れられるようになったと理解した。印象派の人間模様やその時代の様子が分かっておもしろかった。マネについて、もう少し知りたくなった。
Posted by ブクログ
印象派の画家とその作品を中心に、フランスでの実際の生活の詳細、批評家の活動、個々の絵画の値段の動きなどを立体的に俯瞰して、印象派自体を目の前にさらけ出すという感じの著書だ.面白かった.印象派展と称されるものが8回開かれて、様々な画家たちが活動してきた実態が詳細に説明されている.美術展ではあまり出てこない批評家の論説などもかなり詳しくて楽しめた.日本の浮世絵の影響も指摘されており、当時の画家が広く見分を深めていたことも知った.多くの作品が紹介されていたが口絵以外はモノクロだったのは少し残念だった.
Posted by ブクログ
今年は、1874年にパリで第1回印象派展が開催されて150周年という節目の年。
印象派が好きで、さらに別の角度から知りたい「大人のための」印象派本。とは言え、雑誌の記事を書籍化しているので大変読みやすい。お金、女性、名誉などの視点から印象派のディープな部分を知ってしまうと、思わず「そうだったの
か!」と声に出てしまう1冊です。