【感想・ネタバレ】灰の劇場のレビュー

あらすじ

「飛び降り2女性の身元わかる」――始まりは、「三面記事」だった……新たな恩田陸ワールド、開幕。文庫版特別収録=「灰の劇場0-+」「文庫版あとがき」。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

①2人の女性が心中したという事件が心に引っかかって、それを小説家しようとする作家、②その作家が書いた2人の女性を題材にした小説、③その小説が舞台化されることになったときのこと、の3つを並行して書くお話。

①のパートは具体的な現実の事象がたくさん出てきて、妙にリアルな書き方なので、ものすごくノンフィクションっぽいのだけど、実際どこまでフィクションなのだろう。

分かりにくいところもあったけど、各パートそれぞれ印象に残る場面はあって結構面白かったです。

最後のところで、ノンフィクションがフィクションに飲み込まれるようになるのが良かった。

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2024年12月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一気に読まなかったから0,1表記がなんだかごっちゃになっちゃったな。
直後に読んだ「どうしても生きてる」とかなり似てるところがあった。死は特別ではなく日常の連続の中に不意に訪れる。揚げ物の油を固めるやつがなかったことに気づいたときみたいな、最期のきっかけは些細だけど絶望的な何か。

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2024年09月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて読むタイプの小説。
読み始めは理解に苦しみました。登場人物の「M」と「T」。その二人が自分(語り手)なのか、作者なのか、新聞記事の2人なのか、大学の友達なのか分からない。場面がくるくる変わり、語り手が誰なのか分からず混乱しました。「1」「(1)」「0」の意味がわかると、あぁ、なるほどね、と納得。作者が新聞記事を見つけてそれを詳説にしようとする過程が描かれているけれど、その話が演劇になったのか、オーディションをして、羽が舞うシーンを再現しようとするけれど、その演出を実際に見てみたいと思った。この小説、ちゃんと感想文として書くのは難しいと思う。又吉直樹さんに解説してもらいたいwww
でも、再読したくなり、2回目を読んでいます。

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2024年06月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

フィクションとノンフィクションが交互に描かれていて戸惑う。
最初はそれすら分からなくて、しかも人物がイニシャルで表現されているから、「ん?なに?これは今は何が描かれているの?」となってしまう。
でも小さな三面記事からその人物や背景を想像していくっていうのが面白い。そしてある程度の現実を明らかにしたときに、そっちの方がドラマっぽいと感じてしまうことの面白さ。
読みづらかったけど、また時間をおいて呼んでみたい。

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2025年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同居していた四十代の女性ふたりが一緒に橋から飛び降りたのはなぜか
作者の人生と交互に描かれる
並走するフィクションとノンフィクション

本当のことは当事者にしかわからない
なぜそれを知りたいと思うのだろう

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2025年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

難しかった…。

1、0、(1)が何なのか、理解できなくて。
TとMのパートで、数字が分かれてんの?とか、小説家は小説家っていうキャラクターかと思いきや、え?違う?本当の作者のことなの?とか。
そして、これは私自身の問題だけど、フィクションとノンフィクションとの境目が、水彩絵の具に水を落としたみたいに滲んでぼやけるタチなので、何が本当で、何がどこまで作りものなのかも、正直、読み終わった後ですら今ひとつわかってない。

まずもって、勝手な思い込みで、全く違うストーリーを思い描いていた。
だから、これっていつになったら話、動くんやろ?ってずっと思いながら読み進めていた。

人が死を選ぶ時、長く緩やかな絶望が下地にあって、きっかけは些細なことなのかもしれない。
そして、ああいう風に、前の晩は眠れたり、朝ごはん食べたり、後のことも冷静に考えて、野菜や果物は食べないでおいたりするもんなのかもな。
ただ、絶望具合が、自分にはリアルに伝わってこない。
自分が、未熟なせいかもしれない。

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2024年12月31日

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