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Posted by ブクログ
とにかく考えさせられる本だった。
受刑者の少年たちが書いた詩ということだったが、他の方の評判にもあるように、とても犯罪を犯した人の書いた言葉とは思えない、なんとも素敵な言葉や感情が並んでいた。
特に「母」を想う詩は思わず涙しそうで、電車の中で読むのをやめてしまったほど。。
でも、
なんとなく、少年犯罪というのを美化しているように見えてしまう。。
複雑な家庭環境で育ったがゆえの犯罪、、というのも理解はできるものの、やはり犯罪には必ず被害者が存在して、その被害者のことを考えると、、どうなんだろう。。
加害者たちが公正していく姿を見るのは、関わっている人たちにとってはやりがいもありそうだし、
すごい社会貢献性の高いことだけども、一方、被害者視点で考えると傷ついた心や体を元通りにするってかなり大変なことなんじゃないかな。
この詩を読んで、見て、果たして被害者や被害者の家族たちは同じように心を打たれるのか。。
再犯させない社会を作ることも大事だけど、まずは何より子供たちが非行や犯罪に走らないような環境づくりや家庭のサポートをすることが何より大事だと思う。
個人としては心を動かされたし、とても考えさせられたけども、どうしても被害者のことを考えると☆5つはつけられなかった。
★なんとなく心に残ったメモ↓
どんなことでも「知ってるでしょ?」と問いかけてはいけない。「知ってるかな?」と問いかけるべき。
Posted by ブクログ
少年たちの受刑者の更生プログラムの一環として、行われた詩。
詩を書くには側からは見えづらいその人の心情が込められる。
刑務所に入っている人というのは、野蛮で怖いイメージがどうしてもある。
だが、詩を通じて見えるのは耕されていなかった少年たちの純粋な心が垣間見れる。
特に印象に残った詩は、まほうの消しゴムという詩。
嫌なものを消せる消しゴムがあったらという詩で、罪に向き合ったからこそその罪の重さを知り、迷惑をかけたこと、自分自身を消せる消しゴムがあればなという思いになったのだろうと感じた。
そんな魔法の消しゴムは存在しないけれど、罪を背負って前を向いてまた生きてほしいと感じた。
非情な事件を起こした、けれどその心は家庭環境や社会によって苦しめられていたことが多い。
「加害者であると同時に、この社会の被害者なのかもしれない」
他の本で「どんなに悪者でも救えない悪者はいない。ただ救わないのだ。」といったような文を読んだ。
この更生プログラムは、これらの思いが土台となって、更生プログラムが組まれていると感じた。
Posted by ブクログ
ストレートな表現の詩が心に響いた。
少年刑務所に入っている子供たちは、冷たくて怖いイメージだったが、普通の子供たちと変わらないと感じた。
むしろ、色々な出来事がきっかけで、心が繊細だったり、敏感に感じている。考えすぎてしまったり、心の中にある複雑な想いをうまく言葉で伝えることができないために犯罪者という結果になったのかと考えた。
普通とはなんだろう?当たり前とはなんだろう?平凡な暮らしってなんだろう?
両親がいること、お金があること、好きな仕事をできていること、好きな人がいること、好きな食べ物を食べること、色々な自分で選択できる自由な生活ができることは当たり前ではない。どれほど幸せなことか考えるきっかけになった。
そして今手にしている幸せを、ずっと感じれるように今行動し、想いを伝え、大切にしていかないといけない。
人の気持ちは環境で変わっていくから、自分が大事にできる人と一緒にいようと感じた。
自分の知っていることが当たり前ではない。
知っているかな?と、まず聞いてみないと相手を傷つけてしまうことがあるということを学んだ。
母を題材に書かれた詩は心にグッときた。
どんな親でもその子供にとってはたった一人のお父さん、お母さん。子供目線でも読んで共感したが、この歳になると親目線になる瞬間があり感慨深かった。
子供たちを見守る、見捨てない社会が必要。