あらすじ
新潟県中越地震の崖崩れ現場。土砂に埋まった車の中から微かな「生命の鼓動」が探知された。一人の子供の救出劇は、最新鋭機器シリウスの活躍によるものだった。バイタルサイン(生命兆候)をいかに確認し、病状や治療のゆくえを見極めるか。そのために、どのような医用工学が駆使されてきたのか。本書では、医療機器の開発に長年携わってきた著者が、その進化の歴史を辿りながら先端技術の数々を紹介する。医療機器は、十九世紀末から二十世紀にかけて大きく進化した。それは「X線」「血圧計」「心電図」の三大発見がきっかけであったという。その後、意識レベルを計る脳波モニタや、体内をのぞく内視鏡の開発等が進む。そして今では、カプセル式の内視鏡や心電図をケータイで確認できるようになった。また最近、地下鉄構内などの公共施設で目にするAED(自動体外式除細動器)についても、その仕組みを解説している。自分と大切な人の生命を守るためにも必読!
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Posted by ブクログ
医療機器業界のことを勉強しようという目的で読みましたが、複雑に専門用語のみで語られる著作が多い中で、入門書として非常にわかりやすく、読み進めやすく、関心を抱かせる具体例が豊富です。当然、心電図や心磁計、脳波計など機器の役割なども解説していますが、そういった機器が何故我々に必要なのか、どうやって発明されるに至ったのかが、わかりやすくまとめられており、名著だと思います。医療機器業界とは何?と調べられている方への入門書としても最適ではないでしょうか。
Posted by ブクログ
日本光電の入社試験を受けるついでに読んだ本。
例えば痛みを数字で表すとき。
すでにどこかに痛みがある状態で、腕に電極を付けて電流を流し、体の痛みと腕の痛みが同じくらいになったときの電力を計る。
つまり苦痛は2倍なのね。