あらすじ
ChatGPTをはじめとする現在のAIは、巨大な便益とリスクを持ち合わせている。有効に活用するために何を心がけ、どのような社会を設計すべきか。京大「人工知能と法」ユニット特任教授を務める気鋭の弁護士が、「AIガバナンス」の現状と未来を語る。
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Posted by ブクログ
>「AIガバナンス」とは何を意味するのか。...本書では、これを以下のように定義しよう。
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> AIによるリスクをステークホルダーの受容可能な水準に維持しつつ、AIがもたらす価値を最大化することを目的として(①) 、社会の様々な階層においてステークホルダーが行う(②)、規範的、技術的および組織的システムの設計および運用(③)(本書でのガバナンスの定義)
AI のガバナンスについて、企業の観点、国際的な観点、社会的な観点など複数のスケールの課題感が書かれている。さまざまなスケール、立場の組織が連携をしながら環境を整えるアジャイル・ガバナンスの必要性については、共感する。
> 常に今ある制度を疑い、見直しアップデートしていく社会に移行しなければならない。...このアジャイル開発の発想をガバナンスに応用した「アジャイル・ガバナンス」という考え方が、日本を含む世界各国で受け入れられている。(アジャイル・ガバナンスという考え方)
AI のガバナンスではどういった点が論点となるのかがわかる一方、技術的な知識を抜きにしては概念論になりがちな部分もあり、両軸を学ぶ必要性を感じた。