あらすじ
「日本は豊かな国」「日本は経済大国」、それはもはや過去の話。
いま、世界経済における日本の現在地は、モノの値段・給料・不動産の価格などから見ても「安い国」になります。
世界の優良企業トップ50社でも、日本の企業でランクインしたのは0。すっかり「稼げない国」「競争力の低い国」「安い国」になってしまった日本の経済は、これからどうなるのか?
池上さんが、世界各国の「モノの値段」「賃金」「不動産価格」から世界経済の流れを読み解きます。
◎世界的に物価があがっている「インフレ時代」ってどういうこと?
◎いま日本が安い国って、どういうこと?
◎そもそも日本経済がずっと不景気だった理由は?
世界の潮流のなかで、日本の経済が停滞している理由や、今後の日本経済が復活するポイントを説く1冊です。
※カバー画像が異なる場合があります。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
日本では2022年春以降、物価高に直面している。原因はロシアのウクライナ侵攻(2022年2月)と急激な円安(2022年3月)。原材料費や輸送費が高くなると、人件費を削減せざるを得ない。これだけでなく、以下の背景もある。
・日本の平均年収が424万円と低く(韓国よりも低い)、給与がアップしていない。
・日本にはGAFAが生まれなかった
・世界で勝負して勝つという意識が弱かった(過剰品質に向かう)
日本はGDP世界3位の経済大国というが、ひとりあたりで見ると28位。平均給与が低いからIT技術者やアニメーターは他国に逃げる。日本はアジアの下請けになりつつある。
景気が良くならない3大要因は、①少子高齢化②お金を使わない(内部留保。アメリカでは内部留保に課税するので株主に還元)③企業が稼げない(日本人が意地悪=他人の足を引っ張る=新しいことをするとバッシング)(pp.108-120)
当面、我々庶民にできることは、内部留保(預金)を減らして消費に回し、円安メリットを活用することだろうか。